経営者の「自己概念」が会社の未来を創る―創業から10ヶ月で学んだ成功の本質

「この案件は、うちの会社には早すぎるかもしれない…」

経営者の皆さんは、こんな思いを抱いたことはないでしょうか。私自身、創業から10ヶ月の間、何度もこの考えに囚われてきました。しかし、ある気づきを得てから、経営に対する視座が大きく変わりました。それは「自己概念」という考え方との出会いです。

実は、会社の成長を妨げているのは、外部環境でも、リソース不足でもありません。経営者である私たち自身の「自己概念」―つまり、自分自身をどう捉えているか―が、会社の可能性を無意識のうちに制限しているのです。

今回は、経営における自己概念の重要性と、その具体的な活用法についてお伝えしていきます。

経営者の自己概念が会社の天井を決める

私が最近強く実感しているのは、経営者である私たちの自己概念―つまり、自分自身をどのように捉えているか―が、会社の成長における重要な鍵を握っているということです。

創業から数ヶ月間、私は「新規事業だから、まだ実績を作るのは難しい」「経験が浅いから、大きな案件は狙えない」という思い込みを持っていました。しかし、これは私の低い自己概念が作り出した制限に過ぎなかったのです。

この気づきは、ある大手企業との商談がきっかけでした。当初は「スタートアップには難しいだろう」と考えていた案件でしたが、「自社にしかない価値を提供できる」という確信を持って臨んだところ、予想以上の好反応を得ることができました。

自己概念を高める3つの実践的アプローチ

1. 日次での小さな成功体験の設計

私が実践しているのは、毎日の終業時に「今日の小さな勝利」を記録することです。新規のミーティングが1件取れた、プレゼン資料の完成度が上がった、といった些細な成功体験を意識的に見つけ、記録していきます。

これは単なる記録ではなく、自己概念を高めるための意図的な取り組みです。小さな成功体験の積み重ねが、「自分には価値ある提案ができる」という確信につながっていきます。

2. 目的意識の明確化と共有

コントリでは「心揺さぶる貢献をする」という明確な目的を掲げています。この目的に照らして、日々の判断や行動を決めていくことで、ブレない経営の軸を作ることができます。

目的意識が明確であることは、高い自己概念の形成に大きく寄与します。なぜなら、自分が何のために経営しているのかという本質的な問いに、即座に答えられるからです。

3. 成功シナリオの具体化

「うまくいかない理由」を考えるのではなく、「どうすればうまくいくか」を考える。これは私が日々意識している思考の転換です。

例えば、新規サービスの立ち上げ時には、失敗のリスクを考えるよりも、成功のためのシナリオを具体的に描くことに時間を使います。この姿勢が、結果として周囲の協力も引き寄せることにつながっています。

まとめ:自己概念が拓く経営の新たな地平

経営において、数字や戦略が重要なのは言うまでもありません。しかし、それ以上に重要なのが、経営者である私たちの自己概念です。なぜなら、それが会社の成長における実質的な天井となるからです。

私たち経営者には、自分にしかない強みがあります。その強みを活かし、高い目標に向かって日々邁進していく。その過程で自己概念を高め続けることが、結果として会社の持続的な成長につながっていくと確信しています。

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