心と体にアプローチする、ボディケアから目指す、人が輝くための時間|株式会社K-Dream1

「家族が食べていければそれでいい」という思いで始めた整体の仕事。そこから始まった中井克治さんの挑戦は、やがて多くの女性の自己肯定感を高め、人生を変えるサロン事業へと発展しました。

成功の裏には、挫折や反省を繰り返しながら築き上げたスタッフとの信頼関係、そして「女性が元気になれば社会が元気になる」という確固たる理念があります。中井さんが語る歩みやこれからの展望には、多くの人々を輝かせる力が宿っています。

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女性の体のケアを担う、K-Dream1のサロン事業

コントリ編集部
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本日はよろしくお願いします。まず、自己紹介と、事業の概要を教えてください。

株式会社K-Dream1代表取締役の中井克治と申します。小顔専門店『美cuol(ビキュール)』とバストアップ専門店『Rococo(ロココ)』を中心にサロン事業を展開しております。

元々は自動車部品の設計に携わっておりました。愛知県出身ということもあり、トヨタをはじめとする自動車関連の仕事が身近な地域で、車の部品や製造機械の設計を手掛けていました。その後、業界を大きく転換し、現在に至ります。

ある時、テレビで50代の女性がセルフケアやストレッチを続けることで、ウエストサイズを大きく改善したという特集を見ました。それがきっかけで人体への興味が湧き、この業界に足を踏み入れました。前の会社では役員を務めていました。そのため、家族や特に親からは「何をしているんだ」と反対されましたが、妻は「好きなことをやればいい」と背中を押してくれました。

コントリ編集部
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転職されたのはおいくつの時ですか。

37歳か38歳くらいだったと思います。当時、小学生の子どもが1人いて、生活のために収入を得る必要もありました。整体の仕事が形になるまでの間も収入がなくなるのは困るので、友人がやっていたパチプロの世界に入って、パチンコ軍団を作ることにしました。仲間を募り、彼らに技術を教え、月に約100万円の収益を得ていました。その間に整体の勉強を進めました。

コントリ編集部
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整体の勉強は、独学で取り組んだのですか。

整体の学校の先生に声をかけていただき、そこで施術の練習をさせてもらいました。お互いにメリットがあったので1年ほど続け、その後、店舗経営のアドバイスを受けて、自分の店舗を持つことになりました。

初めての店舗はベッドが4台と痩身機器を備えた美容整体のお店でした。最初はお客さんがいなかったので、自分でパワーポイントを使ってビラを作成し、朝から晩まで配って集客していました。施術料金は5,000円程度で、試しに2,000円や1,000円などの低価格メニューも導入していました。

コントリ編集部
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そこから、小顔専門店に移行されたきっかけは何ですか。

通っていたお客様から「小顔になりたい」と要望があったのが始まりです。当時、小顔専門の施術はほとんどなく、独学で勉強し始めました。たまたま見つけた韓国の技術「コルギ」の本をきっかけに、本場の先生にも直接会いに行き、技術を学びました。

そうして小顔専門店を始めたところ、お客様に非常に喜ばれ、1人では対応しきれなくなりました。整体メインの時期は1人で運営していましたが、1年半ほど経った頃に、小顔専門店の需要が高まり、複数の施術スタッフを抱えるようになりました。

当初4ベッド規模の頃は、雑居ビルのような場所で、今にもとまりそうなエレベーターの先に店舗を構えていました。家賃は13万円くらいだったと思います。そこから小顔施術で先行者利益を得て、名古屋の栄に移転しました。栄では月100万円ほどの家賃の物件を借りて、規模を拡大しました。今もその店舗は続いています。

コントリ編集部
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その後、バストケアを始められたとのことですが、それはいつ頃ですか。

約5年前です。ちょうどその頃はコロナ禍でした。2019年末に新しい店舗を契約しました。ただ、コロナがここまで影響を広げるとは思わなかったので、家族には「車も家もなくなるかもしれない」と話していました。なんとか2020年の5月末にロックダウンが解除されて、6月2日にオープンにこぎつけました。

開店こそ出鼻をくじかれかけたものの、開店後は一気に繁盛しました。予約は事前に取っていたので、旅行に行けない代わりに美容にお金をかける女性が多く、思った以上に反響があったのが理由です。名古屋の2店舗は売上が落ち込んでいたのですが、表参道の店舗のおかげで一気に業績が伸びました。

バストケア専門店事業は、もともとは妻が担当していました。妻が育休に入ったタイミングで、私が引き継ぐ形になりました。それまで妻は「ラソ」という名前で別のエステ店も運営していたのですが、それらを統合する形でバストケアを始めました。バストケアは、小顔施術以上にコンプレックスを抱えて来訪される方が多いです。それゆえに、施術が心に繋がる部分があると思います。だからこそ、バストケアを全国展開しようと考えています。

コントリ編集部
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店舗展開について詳しくうかがえますでしょうか。

具体的には、60店舗を目指して準備を進めています。ただ、すごいのは私ではなくスタッフです。皆さん本当に明るくて優秀で、元気な方ばかりです。

都内の店舗には、最初は名古屋から2人のスタッフが来てくれ、東京のスタッフ2人と私を含めて5人でスタートしました。コロナ禍のおかげで、逆にスタッフは営業開始前の期間中に施術を練習する時間がしっかり取れました。オープン時にはすでに高いスキルを持って施術に臨んでくれていました。

おかげさまで初月から多くのお客様に来ていただき、2ヶ月目には1,000万円越えの売上を達成しました。本当にありがたい限りです。当初「家も車もなくなるかも」と話していたときは、妻は損切りした方がいいと言っていましたが、それでも私は諦めたくなかったのです。踏み切った結果、これが正解だったと思っています。挑戦して良かったです。

コントリ編集部
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海外展開も検討されたことがあるとうかがいました。

正直、コロナ禍は日本全体が厳しい状況だったので、出店して1年後くらいにドバイに行こうかと考えたことがありました。ただ、ドバイはドバイで怖い部分もあり、結局、日本で頑張ろうと決めました。

ドバイでは、日本で稼いだお金を持って行って優雅に暮らす人が多いです。同じような選択肢にシンガポールがありますが、ドバイの方がやんちゃなイメージが強いですね。そういった環境に自分が合うかどうかを考えた結果、日本での事業に集中する方が良いと感じました。

もちろん、そう判断するまでに2年ほど向こうに滞在しました。出立当時、恵比寿店の立ち上げが終わったところで「ちょっとドバイに行ってくる」と言って飛び出した感じです。

かなりの見切り発車でしたが、見切り発車は私の特技です(笑)。ドバイで、「リトルジャパン」のようなコミュニティを作りたいと思っていて、たまたま整体の友人たちと話が合い、5人でドバイへ行くことになりました。私はドバイ、他のメンバーはオーストラリアやタイなど、それぞれの国で活動を始めました。

結果として、初めにお伝えしたようにドバイでの事業からは手を引きました。クリーンな営業をしていくには環境が整いきらず、これ以上は続けられないと思ったのです。それで日本に戻り、本気で店舗展開をしようと決めたのが2023年の末でした。その後も去年はドバイと日本を行き来していましたが、今は日本に集中しています。

コントリ編集部
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日本で「本気でやろう」と思ったきっかけは何だったのでしょうか。

私にとって大きな転機となったのは、アチーブメント株式会社のプログラムに参加したことです。2023年12月に初めてしっかりとした目標と計画を立て、2024年3月にマネージャーが見つけてきたアチーブメントのインスタライブを見て興味を持ちました。そして2024年4月に「マスタープログラム」を購入し、2024年8月にはATC(Achieve Training Course)を受講しました。

元々、人材育成やコンサルをお願いしたいと思っていて、その流れでアチーブを知りました。マネージャーが担当者の方の説明会を聞いて、「これだ」と思い、マスタープログラムを購入しました。そして、購入した内容はすぐに自社内で実践しています。毎月の全体ミーティングでスタッフに自分が得たものを共有しています。スタッフからも喜ばれていて、みんなで人生理念や3カ年計画を立て、「未来への予約」という名前をつけて、達成に向けて取り組んでいます。

この研修内容に限らず、学んだことはすぐに人と共有するようにしています。お金を使うなら人のためにと思っているので、スタッフと分かち合うことに力を入れています。これは、女性が元気で幸せになると、日本全体が元気になるという考え方にも繋がりますね。その理念が私たちの基盤になっています。

想いで繋がる組織、思いを繋ぐサービス

コントリ編集部
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その理念はどうやってご自身の中に生まれたのでしょう。

最初は、とても個人的な理由なのですが、私自身が小柄で、力の強い男性と向き合うよりも、女性を相手にする仕事がやりやすかったというのが一つあります。そこから、実際に女性と向き合って仕事に打ち込んでいくようになると、お客様が施術を受けて自信を持ってくださるのがとても嬉しいと感じました。施術に背中を押され、髪型や服装が変わり、自己肯定感が上がっていく様子を見るのがとても嬉しかったのです。そうやって輝きを取り戻した女性たちが色々なことに挑戦していく姿を見ていると、やはり女性が元気になることで社会全体が活気づくのだと感じました。

一方で、男性の元気がないという話もよく聞きます。今の若い男性は、割り勘が当たり前だったり、お酒も飲まなかったりと、私たちの時代とは違う価値観で生きています。それを「元気がない」と定義するつもりはありませんが、行動の勢いやエネルギーと言った点では多少低迷しているようには感じます。さらにはコミュニケーションを避けたり、引きこもりがちになったりするケースも増えています。そうした時代の変化も踏まえて、女性の元気が社会を支える重要な要素になると強く思ったのです。

コントリ編集部
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女性を元気に、幸せにするという理念に関して、印象に残るお客様とのエピソードはありますか。

ここに通うことで変わる方がたくさんいます。髪型やメイク、服装が変わっていき、自信をつけていくのです。

彼氏が欲しいというお客様には、営業文句ではなく真剣に「このサロンに通ったら彼氏ができるよ」と伝えていました。具体的な理想を明確にするよう伝え、身長や趣味など、細かく30個くらいの条件を書き出してもらうと、漠然としていた理想像が見えてきて、なんとなくの夢ではなく具体的な目標として描くことができるようになります。カウンセリングのような形ですね。整体がメインだった当時はまだ設備が簡易的で、隣のカーテン越しに聞こえるほど恋愛相談が盛り上がることもありました。そんな風に多くの方が、自分を変えるために通ってくれていました。

自己肯定感が低かった方が、自信を持ち始めると挑戦することが増えていく。着てみたかった服を着られるようになり、仕事にまで繋がることもあります。小顔施術も同じで、自信がつくことで外見だけでなく内面も変わってくるのです。小顔に合わせて髪型を変える方も多いですし、美意識が高まると自然と髪型や服装にも気を遣うようになります。自己肯定感が向上することで、新しいことに挑戦できるようになる様子を見ると、この仕事のやりがいを感じます。

コントリ編集部
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スタッフの方もみなさん明るく仲が良い印象があります。採用においては何か特別な取り組みはされていますか。

基本的には「類は友を呼ぶ」という感じで、自然と似た価値観の人が集まっている部分が大きいです。今は採用もマネージャーに任せていますが、合う人が自然に集まってくれています。チームに合う人、考え方に共感してくれる人は長く続けてくれるので、無理に何かを変える必要は感じていません。

チーム作りとしては、全体ミーティングを月に一度開催しています。その際にはみんなでご飯を食べに行ったり、売上に応じた特別な食事会を設けたりしています。また、社員旅行はコロナ前にグアムに行き、コロナ後にハワイ旅行を計画しておりましたが実現できませんでした。参加人数が増えてきたので、グループを分けて行く形になるかもしれません。

一方、個別での面談はあまり行っていません。ただ、他社の取り組みを見聞きする中で、短い時間でも面談をするとスタッフとのコミュニケーションが深まるという話を聞いたので、今後は取り入れることも考えています。

コントリ編集部
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店舗数が増えるとスタッフも増えますね。

現在1店舗に5~6人、多いところで10人ほどのスタッフがいます。マンション型のサロンでは2人で運営しているところもありますが、60店舗を目指しているので、最終的には相当な人数になります。その全員と関わるのは難しいですが、適度な距離感を保ちながら、信頼関係を築いていければと思っています。

コントリ編集部
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男性スタッフはいらっしゃらないのですか。

はい、私以外は全員女性スタッフです。この仕事に関わるようになってから、男性と接する機会が少なくなりました。以前、設計の仕事をしていた頃はほとんど男性だったので、今の環境とは全然違いますね。

コントリ編集部
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施術はスタッフの方が担当されております。ご自身が運営のためになさっている業務の基幹はどのような内容ですか。

「どうやったらスタッフが売上を上げられるか」という仕組みやマニュアル作りをしています。表参道に住んでいるのですが、自宅マンションにコワーキングスペースがあるので、そこで仕事をしています。スタッフにヒアリングを行い、その音声を基にマニュアルを作っています。具体的なノウハウを共有することで、効率的な教育が可能になります。研修は、マネージャーが教えることもありますし、名古屋の研修センターで5日間の集中研修を行うこともあります。

また、今は、AIを活用した教育を始めるための準備に注力しています。文章を元にAIが動画で説明したり、写真を使って動作を見せながら説明してくれる仕組みです。さらに、表情分析やロールプレイングができる機能も開発中です。スタッフにも試してもらったところ、概ね好評でした。ちなみに、AIの活用に関して、アンケートを提出してもらったのですが、売上が高いスタッフはしっかりと長文で回答していて、逆に売上が低いスタッフは短い文章で済ませている傾向がありました。この違いが仕事への取り組み方にも反映されていると感じます。私は「質は、スピードと量を伴うことで向上する」と考えています。早く行動し、多く経験することで成果が上がるのです。

コントリ編集部
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学習時間も成果に繋がるという考えでしょうか。

はい、売上が高いスタッフは休日にも自主的に学習しています。私たちは「商品ではなく幸せを売っている」と考えているので、その理念に共感するスタッフは自己肯定感を高めるために勉強を続けています。同じ時期に200万円の売上を上げたスタッフでも、継続学習をした人は300万円、400万円と伸びていきますが、学習をやめた人は売上が下がる傾向にあります。継続することも重要です。

コントリ編集部
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教育・研修のゴールはどこだと据えておられますか。

エステティシャンの社会的地位を上げるためにも、1000万円を稼げるエステティシャンを育てたいと考えています。エステティシャンは、直接お客様を幸せにできる素晴らしい職業です。高収入を実現することで、憧れの職業にしたいと思っています。そのために私は裏方として店舗展開や育成に注力しています。

整体やエステ業界で有名な先生たちは、自身での施術に集中され、店舗展開をしていない場合も多いです。個人の技術に依存してしまうほど、店舗を増やすこと難しいでしょう。一方で私は、「箱(店舗)を作り、人を育てる」ことに適性があると感じています。友人の中には「指先一つで治す」といった技術を持つような施術のプロもいますが、私は育成や仕組み作りに特化したいと考えています。

コントリ編集部
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そういった自ら施術を担当する先生方は、どんな方が多いですか。

私の友人には解剖生理学に精通した整体のスペシャリストがいます。彼は「愛が全て」と言っており、世界中の王族などの治療を担っています。スタンスこそ異なりますが、そういった方との交流からも、学ぶことが多いですね。

その方は基本的にすごく元気な方なのですが。たまにお疲れの様子が見えることがあります。普段は元気でも、やはり人の体に触れる仕事なので、エネルギーが消耗することもあるのだと思います。私自身は鈍感なのであまり感じませんでしたが、敏感な人は疲れを感じやすいようです。弊社のスタッフの中にも、一生懸命やりすぎて疲れる人もいます。「浄化が必要だ」と感じて先生のところに行くスタッフもいますね。力を入れて施術しすぎて疲れてしまうのかもしれません。

コントリ編集部
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施術用の商品も自社開発されているものがあるとうかがいました。

クリームを自社で作っています。名前は「オージェイ(王子)クリーム」です。

ある下着メーカーが似たようなクリームを作っていて、それを試したところ、すごく効果がありました。そこから、「もっと効果が高いものを作ろう」と考えました。寝る前に塗るだけで筋肉のむくみが取れて、肩こりや腰痛にも効果的です。

ぜひ使ってみてください。本当に寝る前に塗るだけで違いがわかりますよ。

サロンワークをより広く、たくさんの人へ届ける

コントリ編集部
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2034年までの長期ビジョンについて教えてください。「女性を輝き幸せにする事業」というお話をうかがいましたが、具体的にはどのようなことを計画されていますか。

まず、食育にスポットを当てたいと思っています。現在、オンラインサロンを準備中で、その中で、必要なサプリや健康的な料理、味噌作りなど、女性のための情報を無料動画で提供します。リアルイベントとして山でヨガをするイベントを開催したり、オンラインで無料の美容・健康動画を提供したりして、女性が気軽に学べる環境を作りたいです。また、動画を通じてサプリや健康食品を購入できる仕組みも考えています。

基本的な動画は無料で視聴ができて、コンサルティングなどの特別なセミナーは有料にする予定です。2027年7月までに1万人の会員を目指しています。

動画作成はすでに着手中です。先日も10本ほど動画を撮影して、編集を進めています。さらに撮影して、合計25本くらいになった時点で公開を開始する予定です。すでにプラットフォームは作ってあり、カートも設置しているので、そこで商品を購入したり、店舗で直接購入したりできる形にするつもりです。

最初は既存のお客様に口コミで知らせて広げていくのが一番効果的だと思いますが、妻がInstagramでも発信しているので、そこからもお客様に見つけてもらえると嬉しいですね。

コントリ編集部
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その他の取り組みの予定があれば教えてください。

妊活やフェムケアに関するサポートも検討中です。妻が妊活に関心を持っていて、妊活マイスターの資格も持っています。ただ、妻は大きく展開するのは責任が重すぎるという考えなので、紹介を受けた人だけにサポートする形にしています。

社内の福利厚生という形では、スタッフの昼食も全て無料にしたいです。健康に良い冷凍弁当を自社で作ればコストが抑えられますし、プレゼントもできます。それから、運動も大事なので、スタッフにはジム代として月1万円を支給しています。将来的には自社でジムを運営して、無料で利用できるようにしたいですね。

コントリ編集部
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動画のコンテンツ作成は新しい事業とも言えますね。

オンラインサロンの動画では妻がプレゼンターとして話しています。現在は子育てがメインの妻ですが、話すのが得意なので、そこは任せています。

店舗が増えてきたこともあり、差別化のためにYouTubeを始めることにしました。2025年の3月から撮影をスタートする予定です。Instagramの運用はすでに行っていて、2025年1月のリール動画は127本公開しました。YouTubeはプロのコンサルタントに依頼して進めており、撮影や編集の体制も整えています。

ただ、5~10分の動画を作るのはなかなか難しいですね。リールなら勢いで撮影できますが、YouTubeは台本を作ったり、プロンプターを使ったりと準備が必要です。だからこそ、プロの方の力を借りて進めています。

コントリ編集部
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これらの事業展開を通じて、どんな変化をもたらしたいと考えていますか。

全ては「女性を元気に、幸せにする」ことに繋がっています。オンラインサロンを通じて美容や健康の情報を提供し、自信を持った女性が増えることで、社会全体が元気になると思っています。

コントリ編集部
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とても柔和な印象がありますが、昔からそういった雰囲気をお持ちだったのですか。

いえ、昔は人と対立したり、カリカリしたりするようなこともありましたよ。正直、整体を始めた頃は「家族が食べられればいい」という気持ちで個人レベルでやるつもりだったんです。しかし運よく出会いがあり、売り上げが上がり始めました。すると、少し天狗になってしまって、いつの間にか「技術さえあればスタッフは誰でもいい」という考えになっていました。

その結果、言い方は悪いですが、自分自身のそういう姿勢が良くない「類友」を呼んでしまったのです。性格的に合わないスタッフ同士で派閥ができたり、いじめじみたことが発生したりして、職場の雰囲気が悪くなりました。自分自身も怒ったり、外的コントロールをしたりしてしまい、結局1年の間に5~6人ものスタッフが辞めてしまいました。「これはダメだ」と思い直したものの、状況はすでにがたがたでした。

コントリ編集部
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その状況をどうやって立て直したのでしょう。

その時に2店舗運営していたのですが、1人のエステティシャンが1年間1店舗を守り抜いてくれたんです。そのスタッフの存在が本当に大きかったです。その期間に私も本を読んだり研修に行ったりして、自分自身を見つめ直しました。少しずつですが、自分の性格が良くなったことが、業績や社内環境を修正していけたのだと思います。

ドバイでも最初は大きな失敗をしてしまったのですが、それも学びでした。その時店舗を守ってくれたあのスタッフがいなかったら、運営はもっと大変だったと思います。家賃もありますし、かなり厳しい状況でした。彼女のおかげで「まだ自分は生かされているんだ」と感じ、もう一度頑張ろうと思えました。

その方は今も名古屋の店舗を守ってくれています。現在は指導的な立場で活躍してくれていますね。

その経験があったからこそ、2030年のビジョンを前向きに描くことができています。何より、今のメンバーならそのビジョンを実現できると思っています。本当にみんな活力にあふれている人たちです。恵比寿と新宿の店長なんて、今度5日間ハワイ旅行に行くんですよ。社員旅行ではなく、普通に休みを取って個人的に行くみたいです。「これだけ日々全力で働きながら、どんだけお前ら元気なんだ」と思いました(笑)。これはなかなか特別なケースですが、みんな韓国など近場のアジア旅行には時々行っているようです。

 そんな元気なスタッフだからこそ、お客様を元気にしていけるのだと思いますし、スタッフが誇りを持って、精神的にも経済的にも豊かに活躍できるよう環境を整えていくのが私の努めだと思っています。

コントリ編集部
コントリ編集部

ありがとうございます。今日のインタビューで、事業のことはもちろん、中井さんのパーソナリティがよく伝わり、お店の方達が素晴らしい接客をして売上を作っておられる秘訣まで伝わってきました。コンプレックスから抜け出して、自分らしく輝く人を増やす御社の事業を応援しております!

コントリ編集部からひとこと

株式会社K-Dream1代表の中井さんは、自動車部品設計の仕事から一転、小顔専門店とバストアップ専門店のサロン経営へと転身を果たしました。家族のため「食べていければ」という思いで始めた整体の仕事でしたが、お客様の要望をきっかけに小顔施術を導入。その後の成功により、表参道や恵比寿に店舗を展開するまでに成長しました。

中井さんの事業の根幹には「女性が元気になれば社会が元気になる」という理念があります。施術を通じて自己肯定感が高まり、新たな挑戦を始める女性たちの姿に、仕事のやりがいを感じているといいます。現在は60店舗展開を目指し、1000万円を稼げるエステティシャンの育成にも注力。2034年までの長期ビジョンでは、オンラインサロンを通じた食育や健康情報の提供、妊活支援など、より多くの女性の幸せをサポートする事業展開を計画しています。

かつての試行錯誤を経て、現在は優秀なスタッフに恵まれ、活気ある職場環境を実現。「スタッフが誇りを持って、心理的にも金銭的にも豊かに活躍できる環境を整える」という思いで、さらなる成長を目指しています。

お忙しい中、長時間のインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

コントリ株式会社
代表取締役
飯塚 昭博

ギャラリー

プロフィール

株式会社K-Dream1
代表取締役
中井 克治

1店舗からスタートした美容サロン事業を、表参道や恵比寿など都内有数のエリアに展開。現在は小顔専門店「美cuol(ビキュール)」とバストアップ専門店「Rococo(ロココ)」を運営。

愛知県出身。自動車部品設計のエンジニアとして活躍後、37歳で美容業界に転身。カイロプラクターとして施術を行う中で、女性の顔の悩みに着目。韓国発祥の「コルギ(骨気)」を習得し、カイロプラクティックとエステティックを融合させた独自の「小顔王子式小顔術」を確立。累計1万人以上の施術実績を持つ。

「女性が元気になれば社会が元気になる」という理念のもと、エステティシャンの育成や新たな価値の創造に尽力。2034年に向けて、オンラインサロンを通じた食育や健康情報の提供、妊活支援など、より多くの女性の幸せをサポートする事業展開を目指している。60店舗展開と「1000万円を稼げるエステティシャン」の育成を掲げ、業界の地位向上にも取り組んでいる。

会社概要

設立2010年7月
資本金500万円
所在地愛知県名古屋市中区栄3-6-20 辰晃ビルディング903
従業員数50人
事業内容美cuolサロン経営、Rococoサロン経営、FC事業、スクールの開講/運営、商品開発、販売
HPhttps://k-dream1.co.jp/

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