経営者が見失いがちな「5つの基本的欲求」とバランスの取れた経営戦略
私たち経営者は、常に会社の成長や業績向上を追い求めています。しかし、その過程で「バランス」を見失ってしまうことが少なくありません。今日は、私自身の経験も交えながら、持続可能な成功を実現するための重要な考え方についてお話ししたいと思います。
目次
経営者が陥りやすい「偏重の罠」
創業から約9ヶ月、コントリを経営する中で、私は何度も「これでいいのだろうか」と自問自答してきました。売上目標を追いかける日々の中で、他の大切なものを置き去りにしていないか。そんな思いが頭をよぎることがありました。
恐らく多くの経営者の方々も、同じような経験をされているのではないでしょうか。
実は、人の幸せや成功には、5つの基本的な欲求が関係していることが分かっています。
- 生存(健康)
- 愛・所属(人間関係)
- 力(仕事)
- 自由(経済的自由)
- 楽しみ(趣味・教養)
なぜ「バランス」が重要なのか?
私たち経営者は、ともすると「力(仕事)」と「自由(経済的自由)」に過度に焦点を当ててしまいがちです。確かに、これらは事業成功の重要な要素です。
しかし、真の成功とは、これら5つの要素がバランスよく満たされている状態なのです。私はこれを「上質世界」と呼んでいます。少なくとも1つ以上の基本的欲求が満たされている世界、それが理想的な経営環境であり、人生なのです。
実践的なアプローチ:バランスのとれた経営戦略
では、具体的にどのように実践していけばよいのでしょうか。私が実際に取り組んでいる3つのアプローチをご紹介します。
1. 優先順位の可視化
毎週月曜日の朝、その週の重要な予定を先にカレンダーに「ロック」します。例えば
- 健康管理のための運動時間
- 家族との食事や対話の時間
- 自己啓発や趣味の時間
2. 経営判断の多角的評価
新規プロジェクトや重要な意思決定の際、以下の質問を自分に投げかけます。
- この決定は5つの基本的欲求のバランスを崩さないか
- 何かを過度に犠牲にしていないか
- 持続可能な選択になっているか
3. 定期的な振り返りと調整
月に1度、以下の観点で自己評価を行います。
- 各欲求の充足度
- バランスが崩れている領域の特定
- 必要な調整点の洗い出し
これからの経営者に求められる「真の成功」とは?
私は、「何かを犠牲にしないと成功できない」という考え方は、もはや時代遅れだと考えています。むしろ、バランスの取れた経営こそが、持続可能な成功への近道なのです。
コントリでも、このような考え方を基本に据えて、日々の経営判断を行っています。完璧とは言えませんが、少なくとも「意識する」ことから始めることで、より良い方向に進んでいると実感しています。
まとめ:バランスのとれたビジョンが導く、新しい成功の形
経営者として、時にはハードな決断を迫られることもあるでしょう。しかし、5つの基本的欲求のバランスを意識することで、より持続可能で充実した経営の形が見えてくるはずです。
今日お話しした内容が、皆様の経営にとって何かしらのヒントになれば幸いです。これからも経営者の皆様と共に、より良い経営の在り方を模索していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。