経営者として「人生の軸」を持つことが、ブレない経営を実現する
事業を継続していく中で、様々な課題や誘惑に直面します。新しいビジネスチャンスが次々と現れる一方で、リソースは限られています。「この案件を取るべきか」「この方向性で合っているのか」――私も日々、そんな判断を迫られています。
そんな中で最近、改めて考えさせられたのが「経営者としての軸」の重要性です。判断に迷ったとき、立ち返るべき自分なりの「真北」を持っているかどうかが、ブレない経営の実現に大きく関わってくるのではないでしょうか。
なぜ今、経営者に「軸」が必要なのか?
ビジネス環境は目まぐるしく変化しています。AIの進化、働き方改革、サステナビリティへの要請など、考慮すべき要素は年々増えています。その中で、場当たり的な判断を続けていては、事業の一貫性が失われ、結果として競争力の低下を招きかねません。
私自身、過去に「これは良い案件かもしれない」という誘惑に負けて手を出し、本来の事業の方向性からズレてしまった経験があります。結果として中途半端な成果に終わり、貴重な時間とリソースを失ってしまいました。
「人生の目的」を明確にすることの効果
経営判断の軸を確立するために、まず必要なのが「自分は何のために経営しているのか」という根本的な問いへの向き合いです。
私の場合、以下のような問いを自分に投げかけることから始めました。
- 10年後、この判断を振り返って後悔しないだろうか?
- この選択は、自分が大切にしている価値観に沿っているか?
- この判断は、単なる目先の利益だけでなく、本質的な成長につながるものか?
こうした問いに向き合う中で、自分なりの「経営の軸」が少しずつ明確になってきました。それは、「縁ある人・企業の魅力を発掘し、世の中に発信することで、世界を笑顔で満たす」という、シンプルながらも私にとって本質的な方向性です。
「諦めない心」を支える明確な軸
事業経営において、思い通りにいかないことの方が多いのが現実です。しかし、自分の目指す方向性が明確であれば、一時的な困難に直面しても「諦めない心」を保つことができます。
私の場合、新規プロジェクトの立ち上げ時に予想以上の困難に直面したことがありました。しかし、「なぜこのプロジェクトを始めたのか」という原点に立ち返ることで、諦めずに続けることができました。結果として、当初想定していなかった形で価値を生み出すことができ、新たな事業の柱となっています。
まとめ:自分なりの「真北」を見つける
経営者として、日々の判断に迷わないためには、自分なりの「真北」となる軸を持つことが重要です。それは、以下のようなステップで見つけることができます。
- 自分が本当に大切にしている価値観の棚卸し
- 10年後、20年後の理想の姿を具体的に描く
- 日々の判断基準として、その軸を意識的に活用する
私自身、まだまだ試行錯誤の途上ですが、この「軸」を意識することで、より一貫性のある経営判断ができるようになってきたと実感しています。
皆さんも、ぜひ自分なりの「経営の軸」について考えてみてはいかがでしょうか。その過程で得られる気づきが、必ずや経営の質を高めることにつながるはずです。