人の想いと事業を形にする IT×事業創生サポーター|株式会社IT経営ワークス

新しい情報、メディア、技術…平成から令和に変わって数年の間に、進化した現代技術が指の隙間からこぼれ落ちていく不安を覚えた大人は少なくないのではないでしょうか。変化のスピードはもはや必死にしがみつかないと振り落とされてしまう程に早く、それが会社組織という大きな生き物を動かすとなればなおさらです。株式会社IT経営ワークスの本間 卓哉代表は、そんなIT化のはざまで悩む人と会社を支えるIT顧問サービスの創設者。変わりたい会社や新しい一歩を踏み出したい人のため、無限の引き出しからソリューションを提供してくれる本間氏の、思考の鍵はどこにあるのでしょうか。

人とIT技術のギャップを埋めるIT顧問サービス

コントリ編集部
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初めに、御社の事業について教えてください。

企業のDX推進支援事業として、IT顧問サービスを行っています。

簡単に言えば、企業のIT化やIT活用、デジタル活用などを包括的に扱って課題を解決するサポートですね。ITコンサルですかと言われることが多いですが、私の場合はITの顧問契約をさせていただいています。会計士さんや弁護士さんが顧問契約をするもののIT版があったらいいよねと思って作ったのが、このIT顧問という職です。

顧問契約を結んでいただきながら、必要に応じて必要なIT投資をしていただきつつ、お客様の課題を解決しています。

コントリ編集部
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起業当時はまだ確立されていない業態ですね。

そうなりますね。一般社団法人IT顧問化協会(eCIO)という協会も2015年に立ち上げまして、そこではIT顧問という商標を取りました。

コントリ編集部
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事業をスタートされたきっかけを教えてください。

2003年の新卒の頃からずっとIT畑で働いていました。「これからはインターネットの時代で、ホームページを持つことがステータスだ」と言われていた当時、20代だった私はホームページをバンバン立ち上げ続けていました。そこからデジタルマーケティングも普及してきて、10数年ほど前からは「クラウド」というキーワードが出てきました。世の中が大きく変わったと感じたのを覚えています。そこからビッグデータ、そして今はAI。

時代と共に技術は進化・発展していきました。私はずっと、中小企業をメインにサポートやソリューションを提供していたのですが、リテラシーが追い付かず人と技術進化のギャップが埋まらない現状を目の当たりにしました。人のリテラシーも少しずつ上がっているかもしれませんが、ギャップは広がる一方で、それを埋める仕事がしたいなと思ったのがきっかけです。

コントリ編集部
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なるほど。前職でもサポートをされていたところから、独立を選ばれたのはなぜでしょう。

ギャップを埋めるためにどうしたらいいかと思案したときに、どこかの会社にどっぷり浸かってはその会社のことでしかできないと考えました。常駐せずに多様な企業を支援できる形を考え、「IT顧問サービス」という取り組みを思いついたんです。「人×IT=笑顔に」という使命をもって、人とITを介してみんなが笑顔に幸せになることを一番の目的として本サービスを行っています。

コントリ編集部
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元々IT畑出身ということですが、学生時代の専攻も同分野でしたか。

電子工学科でして、どちらかというと将来は技術者になるのかなと思って入学しました。しかし、入ってみて、私はプログラミングに向いていないということがわかりました。それよりも、マクドナルドでバイトをしていたのですが、お客さん相手の方がずっと楽しくて、「自分にデスクワークは向いてない」と感じていました。

ですから、就職のときはたまたまちょうどタイミングがそうだったと言いますか、これからはITやホームページという世間の風潮だったので、とにかくそこに足を踏み入れようと就職しました。そのスタートは偶然だと思いますね。

コントリ編集部
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IT以外の選択肢は何かあったのですか。

電気屋さんの運営とかでしょうか。パソコンや家電製品全般が好きだったので。接客など、根本的に人を相手にして支えたいとか、喜ばれたいという想いがありました。今はITを通してのサポートがメインですが、人が好きというのは根本にあるのかなと思います。

コントリ編集部
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そういう「人を支えたい」という感覚は小さい頃から変わりませんか。

そうですね。例えば小さい頃でも、運動会とかで前面に立って目立つというよりも、放送委員みたいなところで裏方で選曲して流して盛り上げるとか、そういう部分に燃えるタイプでしたね。

大きなイベントがあったとしても、その中心にいるよりもちょっと離れたところから関わっていたと思います。そこで裏方で頑張ったりこだわったりして、コアな人にそれがわかってもらえればいい、みたいな。

コントリ編集部
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学生時代のその感覚が、今の事業に繋がっておられるというのがしっくり来ました。

そういう風には考えたことがなかったですが、今振り返ってみるとそうですね(笑)

想いを具体化するプロフェッショナル

コントリ編集部
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では次に、「想いを持った企業を応援し、サポートする」、その理由を教えてください。

なんでしょう。企業経営って本当に大変なんです。もちろん大変なだけではなくて、楽しみや喜びもあるんですけれども、とはいえ大変は大変なんですよね。その企業の中で想いを持ってやってる事業者さんがいっぱいいるわけです。金儲けのためだけの人もいますが、本当に想いを持って事業をやっている人もたくさんおられます。

ただ想いだけだとうまくいかないことも多々あります。そこに対して私が足を踏み入れさせていただくことによって、業績が上がって効率が上がるなら、一番ハッピーだなということでやっています。

コントリ編集部
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クライアントさんは基本オファーがあったものを受けておられると聞きました。実務部分についてもサポートしておられるのでしょうか。

いえ、基本的にはデジタル活用は社内でやってもらうべき取り組みです。。アウトソーシングしたいという場合は、顧問としての私にではなく、しかるべきところにアウトソースしてもらいます。私からは課題に対して、今の作業を半分自動化すれば、このぐらいの工数にできますなどの提案をしますが、最終的には社内でその企業が自走できる形が理想です。

コントリ編集部
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よくあるデジタルの困り事ってどんな内容でしょうか。

細かい部分は色々ありすぎるのですが、「変えたいとは言っても変え方がわからない」というのが大半です。変えたい想いはあるのですが、リソースもなければ、ノウハウもない。社内でなんとかしようと頑張っても、結局何も変わらないということでご相談いただきます。やはり外の手を借りた方が得られる知見も全然違いますからね。

コントリ編集部
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確かに。ではまず課題の洗い出しのところからですね。

そうです。 実は課題の前から取り組むことがあって、何かというと「関わる方のマインドチェンジ」から始めます。最後は現場のその人たちにやってもらわなきゃいけないわけですからね。いきなりこのツールを入れますとやってもイメージも湧かないでしょうしうまくいくはずはなく、「何のためにやるのか?」というところから問いかけていかねばなりません。

コントリ編集部
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そのマインドセットにはどれぐらい時間をかけられるのでしょうか。

時間で言うと、初めての場合であれば、2ヶ月くらいはかかります。互いを知ることが重要ですし、信頼関係を作らねばなりません。そこで色々状況を把握させていただきながら、こうなったらいいよねということを伝えていくと、イメージを少しずつ持ってもらえます。あくまでITはツール・手段でしかないので、それありきではありません。少しずつ未来を見せてイメージを膨らませていってもらえれば、確実に思考は変わってきます。

コントリ編集部
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そのやりとりはトップの方と行うのでしょうか。

トップの方とやることもあれば、現場の方とやるケースもあります。どちらかというとトップはもうなんでもいいから変えたいと考えている方が多いんですよ。ただ現場とうまく意思の共有ができなかったり、課題が漠然としていることで目的がすれ違ったりするものです。

逆に、現場サイドからの相談も活性化されれば良いなと思っています。ツールの導入や、私たちのようなIT顧問との契約となると、経営層ではない現場の社員がひとりで声を上げても実現は難しいですが、それでも発言してみることに意味があると思います。

「多元的無知」という言葉があります。ある規範や慣習に対して、自分だけがそれに対して否定的で、周りのみんなは受け入れていると思い込んでいる状態のことです。そうした思い込みがあると、「今の状況を変えたい」と願っても、どうせ周りは否定するから言っても無駄だと思って黙ってしまうケースも多いんです。

しかし、誰かが異を唱えたら、実は他の人もみんな同じことを考えていたことに気付く、ということもあります。「今の業務を効率化したい」「DXを進めたい」という声が多数派になれば、経営者が動いてくれるかもしれないと思い、支援しています。

いずれにしても、温度感が低いお客さんとは私は契約していません。変わる気がある経営者さん・会社さんのサポートに尽力しています。

コントリ編集部
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クライアントがたくさんいらっしゃいますが、そのマインドの部分は本間社長が全てやられるのでしょうか。

いえ、私だけではなくて、チームで動いています。

理念ややり方にマニュアルがあるというわけではありませんが、そういう取り組みの流れというのはある程度形成されています。とはいえ、一社一社状況も今のステージも違って多岐に渡るので、マニュアルに収めようとしても限界がある部分はありますね。

コントリ編集部
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ではその、入口の手を引く役の方は、とても重要ですね。

そうです、入口が重要ですよね。そこでコケたらもうその先に進めませんからね。

ですがありがたいことに、そういう役割を担っていただける方とのご縁がたくさんありました。採用活動をしてどうこうというのではなく、協会をやっていることで専門家の方が集まってくれていますから、そこで出会ういい人と一緒にやっている状態です。

コントリ編集部
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協会をそういう形で活用もされてるのは、とてもいい流れですね。 
マインドの話がありましたが、情報の移り変わりが激しいこの業界では技術やノウハウの共有が常に課題になるのかなと思っています。それらのシェアやレベリングはどのように行っておられますか。

形式にはこだわっていませんが、勉強会をしています。例えば今なら生成AI。どうやってやるの?こんなのを作ろうとしてるよ。こんな画像作れたぞ!なんてやりながら覚えていきます。あとは、私達の仕事は常にアンテナを張っていないといけないので、そもそも最新情報が好きな人が多いですね。

個人と繋がりの両方を活かす、今を生きる働き方

コントリ編集部
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現在のチームメンバーは基本業務委託だとのこと。チームビルディングはどのように行っておられますか。

直接会うということはほぼしていなくて、客先で「お、3か月ぶり」なんてことも多いです。皆さんリモートがメインです。

外注とか下請けとかの感覚は全くなく、フラットな関係でいることを大切にしています。互いにやるべきことをやったらそれが自分の対価として得られることを認識しているので、そこはしっかりやっています。

さすがに個々でみんな違うことをしていたら、確かにドライな感覚になるのかもしれません。でも、プロジェクトをまたいで担当していたり、業務の中での繋がりは作れています。普段は離れていても今日は集まったね、というような、新しい時代の働き方になっていると思います。

コントリ編集部
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少し話を戻しまして、事前に打ち合わせをさせていただいた際に、想いを持った起業家を応援する、飲み会で一緒に飲んだ人たちの起業をサポートするというようなこともやられているというようなお話もうかがいました。

わざわざ飲み会でそういうことをしてるわけじゃないですよ(笑)。たまたまのきっかけ出会って、本当にご縁で一緒に起業するというケースが最近起こっているんです。起業したいと思っている多くの方は「してみたいけど、結局なかなかできない」という場合が大半です。。

だから交流会などで知り合った時に、その人が何かやりたいことがあって1歩踏み出したい想いがあり、その考えに私も共感できれば、共同創業しましょうかという形で話しが進みます。私はもうあまり自らが代表にはらならないつもりですが、一緒に会社を展開していくというようなことは向いていると思っています。

コントリ編集部
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それが今、本間社長が関わられている事業にもなっているということですか。

それは別というか、個人としてです。名刺の裏側に書いてあるのがそれですね。

いろんな種類があって、宿泊施設のプロデュースと運営をする「東方旅泊」やイベント時のバルーン装飾「クリエボ」、ものづくり支援「町工場本舗」など、1つ1つがたとえスモールビジネスでも、それを横に広げて誰かのやりたいことを形にしていけたら、私はそれが楽しいなと感じます。

今立ち上げ間近のものも2社ぐらい控えている状況です。

コントリ編集部
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先ほどの「放送委員」の気質がまさに出ておられるんでしょうね。
お話をうかがう前は、事業内容もあってリーダーの中のリーダーというか、孤独なリーダー像を持っていたのですが、今日のお話を聞いたら全く違いました。

孤独な部分ももちろんありますけど、それよりもみんなでワイワイと繋がりがあって、切磋琢磨しながら笑顔を生み出すビジネスをやりたいですね。

コントリ編集部
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繋がりを大切にされながらも、正社員雇用ではなく業務委託でのチームビルディングをされている方針は起業当初からですか。

雇いたくないわけではないんですよ。色々関わりたい人たちとやっていこうと思ったら、そこで必要なのが正社員という形ではなかった、という感じです。それでも関係性は作れて、一応10年以上やってこれていますね。

採用コストをかけない分、報酬もちょっと多めに設定できますし。雇用ではないので、安定性がどうなのかという風に思われるかもしれませんが、仕事がちょっと落ち着いたという時にも、私は極力業務委託関係は続けて報酬も出しています。

本当に仕事が何もなくなっちゃったらどうしようかな、とはなるかもしれませんが、それならそれで、今ちょっと依頼が少ないから頼むよ、と声をかけて、一緒に営業活動を頑張りますね。

コントリ編集部
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一般的な雇用関係ならむしろ「そこは社長が頑張ってよ」となってしまうものですもんね。それにしても、現場でコンサルをやりつつ営業もできるような方たちがいるのはすごいですね。

全員が全員ではないですが、正社員じゃなくても営業もしてくれ、提案書を書いて、一緒に契約を取ってくれます。今の時代はもう、会社に属している社員だからどうこうではないのでしょう。それぞれに個性があって、適材適所でミッションをこなせることが望まれているのだと思います。

コントリ編集部
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そういう働き方をしたい人たちと接点を持てるような、求人はしておられますか。

求人募集というと違うのですが、イベントをやったり、コミュニティを作ったりしているので、そこでこれからも関わりたいなと思ったら、ちょっと一緒にやってみませんかと声をかけてみます。相性もあるので、やってみて良かったら少しずつ、より深い仕事まで一緒にやるというようなことをしています。

スポット的な業務に対しての募集はかけることもありますが、継続的にグリップを握って動いていくメンバーには、募集で来た人はまだいないです。実際一緒にやる前にもう関係性がある程度できているんですよね。

コントリ編集部
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なるほど。今継続して一緒にやられているメンバーの年齢層はどのぐらいですか。

30、40代ぐらいが多いですかね。でも、みなさん時代の変化に慣れているので、年齢に固執しているわけではないです。継続的にお願いすると自ずと平均年齢は上がっていきますしね。私も一緒にやりたいなって人とはずっと一緒にやっています。たまに出て行ってまた戻ってくる人もいますが(笑)

コントリ編集部
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フリーランスの人は上昇志向が強く、次へ次へと流動的になりかねないですが、そういう方達がずっと一緒にやっておられるのは、チームが良いからなのだと思います。

そうですね。フリーランスは1人だけで完結できることもたくさんあると思うのですが、それができる領域は限られると思います。だから、1人で動くよりチームで動くことで得られる新しい成果をメリットに感じてもらえてるというのもあるかもしれないなと思います。

フリーランスの方としては組織に埋まるのが嫌だから飛び出してるわけですよね。でも、別に人が嫌いというわけでもありません。繋がりのある仲間たちと和気あいあいとできて、自分が欲しい対価が得られる、そういうスキームが作れればそれでフリーランスの方のニーズも満たされます。

コントリ編集部
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理想的ですね。人によって異なるとは思いますが、確かに大企業を飛び出してみると孤独を感じる時もあります。こういう新しい、それでいて親密な組織づくりを知りたい団体はたくさんあると思います。

本当ですか。私も、どう人が離れないようにするか手探りで色々やってるところです。

少し話がずれてしまいますが、おそらく時代の流れが変わってきているんです。前は、ここに属していたら嬉しい。から「誰と働きたいか」に変わってきたと思うんです。うまく言語化はできないんですが…仕事に対する価値観が変容した感覚があるんですよね。

コントリ編集部
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世代ではなくて、もう「時代が変わった」という感覚ですか。

時代なのかもしれないし、ひょっとしたら、私の年からはそう見えるという話なのかもしれません。仕事選びでも、今まではこの会社で働きたいという会社のバリューで来てたケースがほとんどですが、今はこういう人と一緒に働きたい、というのが軸になってきています。組織の大きさどうこうというよりも、この人と働きたいというのは会社員でもフリーランスでも重要になってきているのでしょう。

コントリ編集部
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そういう意味でも、本間社長は「この人とやりたい」というまさにその人ですね。
本間社長と一緒にやりたい人がたくさんいるから、今の業態ができているんじゃないでしょうか。

いえ、全然ですよ。そういう人への想いはあっても、やはりちゃんと形として、お金にできるスキームを作らないといけません。

人の間にアイデアが生まれる

コントリ編集部
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多岐に事業を展開されている本間社長。様々な角度からアイデアを出して事業を広げられている、そのアイデアの源泉はどこにありますか。

アイデアはいきなり降ってくるのですが、降ってくるのはなぜかというと、私の場合はいろんな中小企業の経営者さんとお会いしているというところが大きいですね。そこで話すと、 あれが足りないんだよな、これが足りないんだよな、これできたらいいのになという情報をいただけます。そして、世の中にはそれを解決できるソリューションがたくさんあるわけですよ。100の課題があったら、99個ぐらいまでは何かしらのソリューションで解決できる時代だと思います。

残りの1がないというケースに対しては、ないなら作ってしまって販売することもしています。また、解決はできるけれど企業の規模や業種には合わないということがあったなら、それをそこに合うようにやってみようということもしています。

日々「なんかこれをやりたいな」と感じたことを1つの事業としてテスト的に動いてみて、マーケティングしてみて、こうすれば形になりそうだねと修正して事業にするケースが多いですね。

コントリ編集部
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アイデアが出たものに対しては必ず一度実行してみるという感覚でしょうか。

全てが全てではないです。基本的にはそれをやるということですね。

今まで繋がらせていただいたクライアントさんからも、いつも声を聞いて、ああしたこうしたという記録を残しています。同じような課題や新しい事業をネット上で探す人もいるんじゃないかなと思って。そういうサービスができますよと謳って、それを見て来てくれた人に、これだったら起業して一緒にやろうと話が進むこともあります。

コントリ編集部
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すごいですね。そういうのを膨大な数やられているのですね。

失敗もたくさんありますよ。うまくいくのは2、3割ぐらいでしょうか。「全くはまらないなこれ・・・」というケースももちろんあります。

重要視しているのは「ビジネスモデルとして成り立つか」と「スモールスタートができるビジネスか」という点です。小さい会社なので、スモールスタートでちゃんと形にしていけるかどうかというところを見た上で判断します。ダメだったらすぐ撤退もできますしね。

コントリ編集部
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自分だけでは1歩踏み出せない人も、この話を聞いたらやってみようという気持ちになれそうですね。

可能性はたくさん提示していけると思っています。普通どこかの会社の営業マンだと、その会社の製品だけしか扱えないじゃないですか。それが私の会社なら、もっと幅広い商材を持ち歩いてもらえます。

手札が1~2個ではなく10個とか20個とかになれば、要はお金になる形はあるわけですから、それを売っていけばいいわけです。あとは将来やってみたい分野に収益を見ながら投資 していければ面白いなと思っています。

ひとつひとつの事業は単発で作ったように見えますが、それをうまく1つにまとめた会社ができるかもしれません。元々、営業なんて手札がいっぱいあるに越したことはありませんから。

コントリ編集部
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新しい可能性まで見えてきました。アイデアの源泉の話にも繋がりますが、ひとつひとつがバラバラなようで繋がっていくという感覚がありますね。
最後に、今後のビジョンについて教えてください。

「20事業、100億」と私は言っています。20ぐらいだったら目が行き届くかと思いますし、各事業間のシナジーも出ます。100億というのも20社だったら1社あたりでは決して無理な数字ではありません。それがひとつの目標ですね。じゃあその目的は何かと言うと、自分が社長でいたいというよりも、ここまでお話ししたように、事業を展開した上で、それをやりたい人たちをいかに支えられるかというところを大切にするためです。