こども食堂を通して優しい循環が回る社会の実現を目指す【一般社団法人なないろ】

新型コロナウイルスの流行などの影響もあり、人と人との繋がりが希薄になりがちな現代社会において「人と人との繋がりこそが最も大切なこと」という想いを持ち、子供の教育に革命を起こそうと活動されている方が群馬県の前橋にいらっしゃいます。

その方こそが、今回インタビューさせていただいた一般社団法人なないろの入澤 繭子さんです。
入澤さんは一般社団法人の代表という顔の他に市議会議員としての顔もお持ちです。

その入澤さんが、子供の教育に対してどう考え、どのような変化を起こされようとしているのか?この部分に今回のインタビューでは迫らせていただきました!それでは、ぜひ入澤さんの熱い想いを感じてみてください!!

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一般社団法人なないろの事業について

コントリ編集部
コントリ編集部

まずは御社の事業について教えていただけますでしょうか?

この場所は昨年までは地域食堂として運営していたのですが、現在は改装を進めており、2023年3月21日にリニューアルオープンをする予定になっています。

みんなそれぞれの色を生かせる場所という意味も込めて「なないろbase」という名前にしました。レンタルキッチンやコミュニティースペースといったように、みんなが自分の特技を生かして「発信できる場所」「集える場所」というコンセプトでレンタルしていく予定になっています。


なないろbaseは、お母さんが休むことができて、子供が友達を作れたり、一緒に温かいご飯を食べたりする場を提供していきます。それと合わせて、学校では教えてもらえない課外授業的な「ものづくり」「アート活動」「音楽活動」などを体験できる環境も作っていきます。

また、学校に行かないという選択をしてる子供たちとその親が集う場所として「トーキョーコーヒー前橋」という事業も始めます。ちなみに「トーキョーコーヒー」というのは全国200ヶ所くらいあります。

コントリ編集部
コントリ編集部

素晴らしい活動ですね!
ちなみに、アートや音楽、ご飯作りなどを子供たちに教えるのはどなたがやられるのでしょうか?

子供たちのためにボランティアで手伝っていただける方やリーズナブルな金額で講師を受けていただけるような方々がいらっしゃいます。

「こども食堂」というもののイメージが「貧困の家庭を支援する」といったようなイメージがついてしまっています。子供もプライドがあるので、自ら貧困の支援をされているところに行くということには抵抗感を感じてしまうんですね。
家にいる子供が1人で気軽にご飯を食べに来て、みんなと楽しい時間を過ごすというの環境を作りたいのですが、こども食堂となると「支援してあげてる」とか「かわいそう」というように見られがちです。

それを全て取っ払った状態で、教育格差をなくすということと、好きなことができるようにするにはどうしたら良いかと考えた時に【「習い事」+「ご飯」】というスタイルに辿り着きました。

楽しいことをして、美味しいご飯を食べ、みんなで楽しい会話をしてお家に帰るというような環境を提供することで、お父さんやお母さんも安心できますし、子供たちも気負わずにご飯を食べられます。このような形であればお金もかからないですからね。

コントリ編集部
コントリ編集部

食堂で提供されるご飯は、どなたかが毎回作りに来てくれるのでしょうか?
自分たちでも何か作ったりもするのでしょうか?

全て与えられるというよりも、自主的に行動を起こしてもらうことが目的なので、みんなでご飯を作っても良いですし、やりたくないならやらなくてもいいと思っています。
最終的にはお手伝いしてくれる子供たちもいますし、ボランティアの大人たちもいます。食材なども農家さんがあまった野菜やお米などを寄付してくれたりします。

そういうのも子供たちにとっては勉強になるんです。周りの方たちの好意でご飯を作って食べられているのだということを知ることができますからね。

最終的には、お弁当を作って家に持って帰るみたいなことも考えています。お弁当やおかずをみんなで作って、それをお家に持って帰ってお母さんやお父さんに食べさせてあげるとか!

コントリ編集部
コントリ編集部

それは最高ですね!!

最高でしょう?(笑)
ただ食べるだけじゃない。今あるこども食堂の進化バージョンをやろうと思ってます。人に何かをしてあげた時の喜びを体感して欲しいですね。

それがご飯でなくても良いと思っています。ものづくりでも良いですし、音楽でも良いと思っています。これによって「人を喜ばせる力」も身につくのではないかと思っています。

事業を始めたきっかけについて

コントリ編集部
コントリ編集部

現在の事業を始められたきっかけについて教えていただけますでしょうか?

私がシングルマザーになった時、子供が小学校1年生だったのですが、ちょうどそのくらいのタイミングで自分の自由な時間を作りたいと思い、自由な働き方ができるオーガニックのキッチンカー事業を始めました。

ただ、実際にやってみると、夜も仕事しなければならなかったり、休みなく働くことになってしまっていました。。。結局、子供に1人でご飯を食べさせる状態になってしまいました。子供に対して「自分でご飯作ってそこで食べておいてね!」「家のことやっておいてね!」と言っていた時には、子供も寂しい思いをしていただろうし、私も寂しい思いをしていました。

そんな時にみんなで味噌作りをしました。ご飯を作って、その間に味噌を作りながらワイワイ喋って、子供は子供で遊んでという感じでやっていたのですが、そこで自分以外の人の手があるということは、楽だし楽しいし、幸せを感じることができました。

このような環境(コミュニティ)は、働くお母さんや1人でご飯を食べざるを得ない状況になっている子供たちにとっては、とても価値あるものになるのではないかと思いました。その後、SNSで「こんな場をつくりたい!!」とつぶやいたら、「こども食堂」というものが全国にあるということを教えていただきました。


当時、前橋にこども食堂はなかったので「始めよう!」ということで飲食店を借りてスタートさせたのがきっかけですね。それが何ヶ所かに増えてた時に地域食堂として昼間は解放して、毎日違うお母さんにシェフをやっていただき、その一部の売上の一部で子供たちにご飯を食べさせて、18歳以下と65歳以上のお年寄りには安くご飯を食べられるというサービスを提供していました。


みんな集って繋がる場所だとか、自分で安心できる場所が地域の中にたくさんあったらいいなと思ったのが最初のスタートですね。

今までで一番感動した出来事について

コントリ編集部
コントリ編集部

今まで事業をされている中で一番感動した出来事があれば教えていただけますでしょうか?

親が何かをやる時に、それについてくる子供とついてこない子供がいると思うのですが、うちの子は人見知りではないのですが、結果的についてこない子でした。自分の子供のためにも必要と思って作ったこども食堂に来なかったんです(笑)


私が新しいことを始めようとしていた時に「こういう事をやろうと思うんだけどと思う?」という感じで息子に相談しました。当時、息子は小学校6年生だったと思います。息子の口から出た言葉は「自分の人生だから好きにしたらいいんじゃない」でした(笑)
お父さんとか彼氏に言われたみたいでしたね!!

世の中のお母さんは、新しいことをやろうとする時も悩んだり、家族に反対されたり、やりたいことを我慢してしまっている人もたくさんいると思います。そのような時に子供(家族)からそんな言葉をもらえたら嬉しいですよね!

別にそうなるように育てたわけではないですし、勝手に息子が考えたことなのですが、すごくその一言が私の支えになっていて、悩んだ時も「自分の人生だから自分で考えよう」と思えるような、原点に立ち返れる言葉をもらったなと思っています。

コントリ編集部
コントリ編集部

とても素晴らしい息子さんですね!
子育ての中では何か意識をされていたことなどはあるのでしょうか?

1つ気にしていたことは「ああしろ、こうしろ」というのは言わなかったということですね。

コントリ編集部
コントリ編集部

なるほど!それは本当にすごいことですよね!
親というのは子供が心配で色々と言いたくなってしまうものだと思います。言わないということが一番大変できついですよね。。。。
ちなみに、なぜそのような方針にされようと思ったのでしょうか?

自分が他人に決められるのが嫌いだからですね(笑)
自分のやりたいことも言えない環境だとか、自由に選択できない環境も大嫌いですね。

ご迷惑をおかけしながら嵐のように生きてますよ。本当にたくさんの方にご迷惑おかけしながら生きていますね(笑)

コントリ編集部
コントリ編集部

親が新しいことに取り組んでる姿を子供に見せるということは本当に大事ですよね!

私自身、今までたくさん失敗もしてきているので「失敗してもいいよ〜」という環境を大人が作ってあげられるかというのはとても大事なことだと思っています。

コントリ編集部
コントリ編集部

入澤さんは息子さんに対してあれこれこう言うよりも、実際の行動で示されてるのかなと思います。
その姿を見せて育てるという感じですね!

反面教師と思っていただければ(笑)
彼が選ぶ人生だから、私を見てどう思うかですよね。堅実な道を行くのかもしれないですし。私のような道を選ぶのかもしれませんし。

なないろbaseは「楽しそうにしてる大人のコミュニティ」という意味もあります。「人生って楽しいよ」「こんな道もあるよ」というのを実際に体験してる大人を見て子供が学ぶということもやっていきたいと思っています。


大人の方も今までなかなかチャレンジできなかったことを、このなないろbaseを活用して実現していただくこともできると思います。「カフェやってみたかったけど資金がない」「講師やってみたかったけど勇気が出なかった」という思いを持った人が周りのサポートを受けながら、失敗が許される環境、助けてほしい時に助けてと言える人が近くにいる環境。

結局は、人と人との繋がりが一番助けになるなと思っているので、なないろbaseをこのようなことが実現できる場所にしていきたいと思います。

コントリ編集部
コントリ編集部

子供だけではなく、大人も成長できる場所という事ですね!
確かに大人になったからといって人生完璧というわけではないですからね。。。

「大人」というのは、子供の延長だと思っています。いつからか「大人なんだから」と言われて色々な制限がかけられてしまいますよね。大変大変って生きてると、子供は将来、大変な状況になってしまいます。

様々な職種の人が自分の人生をクリエイトしていくところ。そのような人が集まったらすごい面白くなりますよね。コントリのチームもそのような感じなのではないですか?ぱっと見たときすごい良いチームだなと思いました!!

コントリ編集部
コントリ編集部

ありがとうございます!
ちなみに、私たちはインタビューのプロではないんですよね。それぞれの本業の仕事をしながら、おもしろい会社さんを世の中にもっと知ってもらいたいという想いを持って活動しています。いわばボランティアのような感じですね。

ちなみに、将来的にはこのインタビューで収益化をしていく計画はあるのですか?

コントリ編集部
コントリ編集部

インタビュー自体を収益化することは考えていません。
インタビューを通して、たくさんの面白い人に出会い、その関係の中で本業の仕事になっていくというのが理想です!
まずは、自分たちが提供できるものを惜しみなく提供していこうと思っています。これを心からやれていれば必然的に仕事に繋がってくると思っています(笑)
とにかく面白い人と出会っていくのがミッションです!

本当にたくさんの面白い人と出会いたいですよね〜♪

コントリ編集部
コントリ編集部

ここまでのお話をお伺いして「なないろ」という言葉には色々意味含まれているのかなと感じました。

そして、これからもその意味付けは変化していくのかなと思いました。

そうですね!決めつけずにどんな色があってもいいよ!という意味を込めています。
私は全部「なないろ」なんですよ。会派も議会も(笑)
「なないろ」というのは私の持ち色なんです。

コントリ編集部
コントリ編集部

今は多様性の時代ですからね!
各々が認め合い、補い合って成り立っているのかなと思います

素晴らしい!その通りですね(笑)
「なないろ」に込められた想いをしっかりと拾っていただきありがとうございます♪

コントリ編集部
コントリ編集部

いいえ〜!
それでは、次の質問にいきたいと思います。

今までで一番苦労したエピソードについて

コントリ編集部
コントリ編集部

子育てやお仕事だけでなく、資金面などでも苦労されたということはお伺いしているのですが、何か具体的なエピソードがあれば教えていただけますでしょうか?

事業を始めた当初、キッチンカー事業もやっていたので、子供が歩いていける距離で食堂をやりたという気持ちから、公民館のような場所に日替わりで回って、こども食堂を提供できたら良いのではないかと思って提案しました。

その時の反応は「今までそういう例がないから・・・」というものでした。「キッチンカーを出すのはルールとしてできない」というように言われてしまいました。実際はできるんですけどね(笑)
「前例がない」「衛生面で懸念が・・・」「どんな子供が集まるんだ?」というようなネガティブな反応が多かったですね。

自治会などに周知するのにチラシを作って回覧板に入れてもらうお願いをしに行った時も「うちの地区にはそんな貧困な子供はいない」「そんな困ってる子供いない」「そんな子が行ってるところがあるなんて知られたらかっこ悪い」という感じでどこも受け入れてくれませんでした。

行政も知らないことに関して、あまりチャレンジしませんでした。その仕組みは誰のためにあるのかという根本が抜けてしまっていると思いました。そこで、本当に社会に必要なものというのをどう形にしていくのかということをかなり悩んだのですが、形にすることはできませんでした。

コントリ編集部
コントリ編集部

行政以外にも協力していただける方などはいらっしゃったのでしょうか?

協力していただける人もいましたが、なかなか形にできませんでした。資金面でも寄付をいただくことはあったのですが、基本はボランティアでやっていたりしますし、助成金を申請するのにも手が足りませんでしたし大変でした。持ち出しもたくさんありました。

実は、コロナになってこども食堂がすごく増えました。10倍くらいになりましたね!
メディアやSNSを見る方も増えたので、自治会でも協力してくれるところが出てきたりもしました。
先日は、県庁フェアというイベントの中で「みんなに周知しよう!」ということで県が全面的にバックアップしてくれました。時代が変わってきたなと思いました。

コントリ編集部
コントリ編集部

「時代の変化」にうまく乗ることができたということですね!
素晴らしいです!!

タイミングというのもあったのかもしれないです。コロナというタイミングもあり、求められることが多くなったのかもしれないですね。

ただ、私は最終的にこども食堂がない世界を作りたいんです。当たり前にコミュニティが近くにできていて、「1人で孤食をしている」「お父さんお母さんがずっと働いていて大変な思いをしている」ということがなくなる社会が最終的には一番良いと思っているので、今はそのような場所を作るという私の理想を叶えるための前段階なのかなって思っています。

昔は「いいよいいよ!家ご飯食べて泊まっていきな〜」といったようなことも当たり前に行われていましたよね。迷惑と感じずに人を頼ったり、頼られたりというのが当たり前になっている状態が私の理想です。「行政が支援する」などといった特別なことをするのではなく、当たり前にみんなのコミュニティの中で繋がって助け合いができてるという状態を目指したいですね!!

最近、こども食堂をやりたいという方がすごく増え、拠点も増えているので、遠くて行けないという課題も少しずつ解決の方向に向かっているかなと思っています。県内にも色々な市や町にこども食堂ができていたりします。自分の飲食店を使ってやりたいと言ってくれている人も出てきているので、ほとんどの市にはこども食堂があるような状態になっていると思います。

私がこども食堂を始めた時には全国に500ヶ所だったのですが、今は7,000ヶ所もあります。3年でここまで増えました。これはコロナの影響もあります。「何か支援をしよう」という輪が広がったのかもしれないですね。子供も居場所がなかったので家に引きこもって学校に行けない。。。親も仕事がなくて子供に対する虐待が増えた。。。
だからこそこども食堂のような「居場所」が必要というようにみんなが考えたのかもしれないですね。

コントリ編集部
コントリ編集部

ちなみに、入澤さんは、新しくこども食堂をオープンする方に対してノウハウを提供されたりもするのでしょうか?

そうですね。
それはよく聞かれるので、その時には快く自分の経験を語っています。社会福祉協議会の方をお繋ぎしたり、県の方を紹介したりすることもあります。


「こども食堂とはこういうもの」という明確な定義はありませんので、運営者それぞれのスタイルがあります。その部分については私は全く関与しません。ただ、「うちはこうやってますよ」という情報を発信したり、こども食堂を運営している人たちが集まってZoom会議をしたりということはやっていますね。

コントリ編集部
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始めたい人も始めやすいような環境が整ってきているのですね!

現在の事業に対する「想い」「大切にしていること」「やりがい」について

コントリ編集部
コントリ編集部

現在、事業をされている中で意識されている「想い」や「大切にしていること」「やりがい」などがあれば教えていただけますでしょうか?

結局、大変な時には「人との繋がり」が一番必要だと私は考えています。それが無いからお金で解決しようとするんですよね。何かを人に頼む時にもお金払って頼んだほうが楽なんですよね。

でもそうではなくて、人と人とが助け合える場を作りたいと思っています。自分には簡単にできることでも、相手は大きな価値を感じてくれるということはあります。だからどれだけ人と繋がっているかというのは、自分の豊かさに繋がる財産だなと思っています。

コントリ編集部
コントリ編集部

これからの生き方ですね!
自分が持っているものを惜しみなく提供して、相手のためにできることをやっていく。

その結果、たくさんの良い繋がりができていきますよね!!

そうですね!
「優しい循環が回るような社会」を実現するための1つのツールとして今やっている事業があるという感覚です。


「やらなきゃいけない」というネガティブな気持ちで動くのではなくて「やりたい!」「ワクワクする」という自分の気持ちに素直に従っています。ただ、好きなことをやる上では「これをやらなければならない」ということは出てきますが、それも含めて楽しみながらできるようにしていきたいですね。

次の世代を担う子供たちに対して、私たちが行動している姿を見せていき、その姿を見た子供たちが20年後の未来の社会を作っていきます。その時に私はもう年老いて仕事もしていないかもしれないですが、そのような子供たちがどんな社会を作ってくれるのかをのんびりと見守りながら生きるたいと思います。

コントリ編集部
コントリ編集部

素敵ですね!
入澤さんのこども食堂があったからこそこ「私もやってみよう!」となった方も多いのではないかと思っています。そういったこともやりがいに繋がりますよね。

そうですね!
仲間がどんどん増えていって、自分の良さを生かしてチャレンジしている姿を見るのはすごい嬉しいです。色々な人と会って、刺激を受けて、一緒に何かを作り上げていくということに喜びを感じるので、これが私のやりがいなのかもしれないですね。

ここに相談しに来てこども食堂を始めた人もいますし、新しいことをやりたいという人もいます。ここで繋がりができたことによって、ここから派生して起こることもたくさんありました。自立している人たちが繋がっていった先にどんなことが起こるかは分からないですが、すごく楽しい未来があるのではないかと思っています。

今後のビジョンについて

コントリ編集部
コントリ編集部

最後になりますが、今後のビジョンについて教えていただけますでしょうか?

仲間をたくさん集めて繋がることで「優しさが循環するコミュニティ」を作っていくのが私の理想です。その点で最近すごく興味があるのが「共育(きょういく)」です。

もう何十年も日本の教育システムは変わってないですよね。均一化、画一化された教育施設で子供たちを教育しています。その中心軸からずれてしまうような子供たちは「ダメな子供」と評価されてしまうこともあります・・・そこを変えていけたら、私が目指している社会に一歩近づくのではないかと思っています。

「共育」というのは、「教える」ということではなく「共に育つ、協働する、協力しながら育つ」ということです。そのような共育の場をもっと広げたいですね。

また、公教育の改革にも取り組みたいと思っています。公的な義務教育の方法もそうですが、やはりシステムがガチガチで変えにくいです。この部分の改革をして、楽しく仕事をしている先生の下で子供たちが自分のありのままで認められるような教育環境を公教育で実現したいです。

そのためには、1人1人の教育に対する意識や理解が変わらないとダメです。みんなで集まって教育に対しての話をする場を作るとか、大人が楽しんでいるところを自然と子供たちに見せていくことが共育の実現に繋がると思っています。

「対話」を通じて「共育」の意識を持った人たちが増えていったら、それが教育を変えるためのアクションに繋がっていきます。これは私の夢ですね。

コントリ編集部
コントリ編集部

私の同級生にも学校の先生がいるのですが、全然楽しそうじゃないです。。。常に追い込まれている感じです。
その姿を見て生徒たちが夢を持てるかというと、残念ながらちょっと難しいのかなと思ってしまいます。

そうですよね。でも、それは先生が悪いわけではなくて、ルールが良くないと思っています。教師として「これをやらなければならない」ということがたくさんあるのです。

「こうでなければならない」というのに縛られ過ぎて仕事で手一杯になってしまい、子供を見ている余裕がほとんどないという状況はたくさん起こっています。これを変えられるのは政治の力しかないと思っています。
だからこそ、皆さんが政治を選ぶことがとても大切なんです。1人1人の意識が変わっていかないと変えられないです。教育アップデート!全面的に変えていきたいと思います!!

コントリ編集部
コントリ編集部

それを実現するために市議会議員としての活動もあるし、なないろとして活動があるということでしょうか?

そうですね!この2つの活動を組み合わせないと私が目指す理想を実現することは難しいです。片方だけじゃ絶対に実現できません。

ちなみに、学校の先生がうちの子供に対して「人生あまくないんだよ」と授業参観で教えていました。そんなことを子供に対して一生懸命諭しているのを見て本当に怖いなと思いました。

コントリ編集部
コントリ編集部

 でもそれは、その先生の本音なのではないですかね?

そうなんですよ。実際にその先生も不登校になっていた先生でした。自分がそうだったから子供に対して「人生はあまくない」ということを伝えていたのですが、これは伝える必要のないことですよね。

みんなが生きやすく、喜びを表現できる環境をみんなで作っていきたいなと思います。

コントリ編集部
コントリ編集部

そのような環境がたくさんある日本を早く見たいですね!
本日はたくさんの貴重なお話をお伺いさせていただきありがとうございました。
なないろbaseの活動が今後の日本の教育に革命を起こしてくれると信じております!!

コントリ編集部からひとこと

今回は、前橋市議会議員でもあり、一般社団法人なないろの代表でもある入澤繭子さんにお話を伺いました。
お話の中で頻繁に出てきたキーワードは「人」です。入澤さんが普段からいかに「人」を大切にされているのかがとても分かりました。だからこそ、入澤さんが何かを始める時には常に協力者が現れるのだと思いました。
また、「共育」という考え方についても、現状の教育システムを改革する上では必要不可欠ものだと感じました。
なないろbaseの活動はこれからどんどん進化されていくと思いますので、コントリとしても今後の状況を定期的にお伝えできたら嬉しいと思っております。
この度は本当にありがとうございました。

入澤繭子様 プロフィール

群馬県前橋市で生まれ、現在も前橋市に在住。
印刷業界や飲食業界での勤務経験を経て、2014年にオーガニックキッチンカー「Soto Cafe」を開業。
2017年にはスリージェネレーションズを設立し、こども食堂の運営を開始。
2020年には前橋市議会議員に当選し、2022年7月に一般社団法人なないろを設立。
現在は、一般社団法人、市議会議員の両面からの教育改革に取り組んでいる。
座右の銘は「大地は子孫からの借り物」

【会社概要】一般社団法人なないろ

設立2022年7月7日
資本金100万円
所在地群馬県前橋市西片貝町2ー39ー3
従業員数6人
事業内容保護猫活動、コミュニティスペース、レンタルキッチン、トーキョーコーヒー、地域食堂。
各種イベント開催。

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