「何をやっている会社か」が伝わらない会社には、共通する理由がある

経営者インタビューをしていると、ふとした瞬間に気になることがある。

話を聞けばすごく面白い会社なのに、ウェブサイトを見ると「何をやっている会社なんだろう」と首をかしげてしまうケースだ。事業内容が複数並んでいて、どれが本業なのかよく分からない。「お気軽にご相談ください」とは書いてあるけれど、何を相談すればいいのかが伝わってこない。

これは発信の問題のように見えて、実は発信の手前にある「事業の設計」に原因がある、とコントリでは考えている。

昨日、株式会社LITAの笹木社長にインタビューをさせてもらった。その会話の中に、この問題を解く大切なヒントがあった。

9割の売上を捨てる、という経営判断

笹木社長が話してくれたのは、選択と集中についてだった。

複数の事業を展開している会社で、ある事業が売上の大部分を占めている——そういうケースは珍しくない。でも笹木社長が問いかけていたのは「その事業は、会社の目的から逆算したとき、本当に合っているか」ということだった。

会社の目的から逆算したときに違和感があるなら、たとえ売上の9割を占めているビジネスであっても捨てる覚悟を持つ、という話だった。

9割というのは、数字だけ見ると強烈だ。でもこの話を聞きながら僕が感じたのは「これは究極論じゃなくて、経営の原則の話をしている」ということだった。

事業は、続けていると必ず「なんとなく続いているもの」が増えていく。最初の目的とは少しずれたところで、でも収益は出ている——そういうグレーゾーンの事業が、じわじわと会社のコアを侵食していくことがある。

「違和感」は、発信のノイズになる

コントリがなぜこの話に関心を持つかというと、発信設計と事業の一貫性は、直接つながっていると思っているからだ。

会社の発信は、「自分たちが何者で、誰の役に立てるか」を伝えるものだ。でもその「何者か」が社内でも曖昧なとき、発信にそれがそのまま滲み出る。

目的から逸れた事業をいくつも抱えている会社は、発信の軸が定まりにくい。誰に向けて書けばいいのか、何を訴求すればいいのか、担当者が迷いながらコンテンツをつくることになる。その迷いは、読み手にも伝わってしまう。

「あの会社、何をやってるのかよく分からないよね」と言われる会社の多くは、発信が下手なのではなく、発信する前の段階で、会社のアイデンティティが揺らいでいる

これはウェブサイトのデザインやSEOの問題ではなく、経営の問題だ。

目的の言語化が、発信を変える

笹木社長の話を聞いて改めて感じたのは、選択と集中を実行できる会社は、「目的の言語化」ができているということだ。

「これは自分たちのやるべきことではない」と判断するには、「自分たちがやるべきことはこれだ」という確信がなければできない。その確信を言葉にしたものが、経営の軸になる。

コントリで経営者インタビューをしていると、この「軸の有無」がはっきり見える瞬間がある。軸のある経営者は、自社の話をするときに迷いがない。事業の背景にある「なぜ」をすっと言葉にできる。その言葉の力が、インタビュー記事にそのまま宿る。

逆に、事業の目的が曖昧な状態でインタビューをしても、なかなか「この会社らしい言葉」が出てこない。それは話す人のせいではなく、まだ言語化が十分でないからだと思っている。

だから僕たちは、インタビューの前段階で「この会社が大切にしていることは何か」を一緒に整理するようにしている。それが出会いの質を左右すると信じているから。

「伝わらない」の多くは、「決まっていない」から来る

発信に困っている経営者と話すと、「何を書けばいいか分からない」「SNSで何を発信すればいいか分からない」という声をよく聞く。

でもその「分からない」の多くは、「書き方が分からない」ではなく「自社の強みや目的が言葉になっていない」から来ている場合が多い。何を発信すべきかが決まっていないのに、発信のテクニックを磨いても、根本は解決しない。

笹木社長が話してくれた「会社の目的から逆算する」という発想は、発信にもそのまま使えると思う。

自社の発信を見直すとき、まず問うべきは「どんなキーワードで上位を狙うか」ではなく、「自分たちの会社は何のためにある会社か」だ。そこが定まれば、伝えるべきことは自然と絞られてくる。

一貫性こそが、信頼になる

コントリが「蓄積型の発信」にこだわるのも、根っこはここにある。

バズを狙ったり、トレンドに乗った記事を次々出したりするのではなく、会社の目的や想いと一致した発信を、地道に積み上げていく。その一貫性が、中長期的な信頼につながっていくと信じているから。

事業の選択と集中と、発信の設計は、実は同じ問いに向き合っている。「自分たちは何者で、誰の役に立つのか」——その答えを持っている会社は、発信にも強くなる。

経営者の想いが、きちんと届く場所に届く。その状態をつくることが、コントリとしての仕事だと思っている。

昨日のインタビューを通じて、その確信が改めて深まった一日だった。


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