コラム

中小企業の経営者・ビジネスパーソンに向けたコラム記事をまとめています。経営戦略やビジネスモデル、人材・組織づくり、マーケティング、財務、法務など、日々の意思決定に役立つ実践的な知見と、経営者自身の言葉による気づきをお届けします。

しまむらはなぜ安い?返品なしの完全買取と自社物流で売り切る仕組み

しまむらはなぜ安い?返品なしの完全買取と自社物流で売り切る仕組み

手ごろな値段の服を並べる店が、なぜ売上7,000億円の会社になり、しかも借金がないのか。しまむらの数字を見て、不思議に感じた経営者の方も多いのではないでしょうか。

しまむらが安い理由は、自社で作らないことにあります。約600社の仕入先から返品なしの「完全買取」で仕入れ、良い条件を引き出します。買い取った商品は、自社運営の商品センター10か所と本部の在庫管理で、売れる店へ動かして売り切ります。店は店長1名とパート中心の6〜10名程度で回します。2026年2月期の売上高は7,000億円、営業利益は615億円で、ともに過去最高でした(同社決算短信)。

本記事は、コントリ編集部のビジネスモデル研究ノートを土台に、数字を有価証券報告書と決算短信で確かめ直しました。比べる相手はユニクロのSPAです。SPAとは、企画から生産・販売まで自社で手がける製造小売のことです。その逆を行く「仕入型」の仕組みを、仕入れ・物流・店舗運営の順に見ていきます。

弱点と直近の課題にも触れ、最後に中小企業が持ち帰れる5つの問いにまとめました。自社の仕入れと在庫の回し方を見直す材料としてお使いください。

しまむらはなぜ安い?答えは「作らない」仕組みにある

しまむらの安さは、自社工場での大量生産から生まれたものではありません。約600社から返品なしで買い取り、自社の物流と本部の在庫管理で売り切る仕組みが土台です。

2026年2月期の連結売上高は7,000億円で、前期より5.2%増えました。決算期は2025年2月21日〜2026年2月20日です。営業利益は615億円(3.8%増)、純利益は445億円(6.1%増)です。売上・営業利益・純利益とも過去最高でした(同社決算短信、2026年3月)。

自己資本比率とは、会社の資産のうち、返す必要のないお金(自己資本)で賄っている割合のことです。例えば100億円の資産のうち88億円が自己資本なら、88%です。小売業でこの水準は、きわめて借入に頼らない経営と言えます。

数字で見るしまむら

2026年2月期 連結売上高7,000億円前期比+5.2%・過去最高
2026年2月期 営業利益615億円営業利益率8.8%
自己資本比率87.5%有利子負債なし(2026年8月20日)
店舗数2,278店国内2,233店・台湾45店(2026年8月20日)

出典:株式会社しまむら 2026年2月期決算短信(2026年3月)、2027年2月期第2四半期決算短信(2026年9月)

1953年の呉服店から、国内2,233店・台湾45店のチェーンへ

しまむらの出発点は、埼玉県小川町の呉服店です。1953年5月に株式会社化して「島村呉服店」となりました。1972年に現在の社名に変わっています(有価証券報告書、2026年5月)。

本社はさいたま市大宮区にあります。社長は2025年2月に就任した高橋維一郎氏で、前社長の鈴木誠氏が会長を務めます。呉服店から衣料チェーンへ広がる過程で、早くからチェーンストアの仕組みを取り入れました。それが、のちの安さの土台になっています。

2026年8月20日時点のグループ店舗数は2,278店です。国内が2,233店、台湾が45店でした(中間決算短信、2026年9月)。

国内では5つの業態を展開しています。主力は総合衣料の「ファッションセンターしまむら」です。ほかにヤングカジュアルの「アベイル」、ベビー・子供用品の「バースデイ」があります。雑貨と婦人服の「シャンブル」、靴の「ディバロ」も加わります。

2026年2月期は売上高7,000億円・営業利益率8.8%・無借金

2026年2月期の経常利益は637億円でした。経常利益とは、本業の利益に利息や配当などの収支を加えた利益のことです。ROEは9.0%でした。ROE(自己資本利益率)とは、株主から預かったお金でどれだけ利益を出したかを示す割合です。営業利益率は8.8%で、会社は小売業として適切な水準を10%と置いています(有価証券報告書)。

足元も好調です。2027年2月期の中間期は、2026年2月21日〜8月20日の半年間です。売上高3,573億円(4.0%増)、営業利益331億円(5.3%増)でした。いずれも中間期として過去最高です(中間決算短信)。通期では売上高7,292億円、営業利益668億円を計画しています。

安さを生む3つの仕組み|完全買取・自社物流と店間移動・パート主体の店舗運営

しまむらの安さは、3つの仕組みの組み合わせで説明できます。1つめは、返品しない代わりに良い条件で仕入れる完全買取です。2つめに、買い取った在庫を本部が動かして売り切る自社物流と店間移動があります。そして3つめが、店長1名とパート中心の少人数で店を回すマニュアル運営。

3つは独立しているわけではありません。返品できない在庫を抱えるから、売り切る物流が要ります。本部が仕入れと在庫を握るから、店はマニュアルで回せます。1つだけ真似しても機能しないのは、この噛み合わせがあるためです。

しまむらの安さを生む3つの仕組み

1 完全買取約600社から返品なしで仕入れ、良い条件を引き出す

↓

2 自社物流と店間移動商品センター10か所と本部のコントローラーが、売れる店へ在庫を動かして売り切る

↓

3 パート主体のマニュアル運営店長1名とM社員6~10名程度で店を回し、店のコストを軽くする

↻ 1へ戻る(返品できない在庫を、売り切る力が支える)

中心にあるのは「仕入れと販売を分ける」こと

出典:株式会社しまむら 公式サイト・有価証券報告書(2026年5月)をもとにコントリ編集部作成

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約600社から「返品なし」で買い取る|ユニクロのSPAとは逆の作り方

しまむらは、自社で企画から生産までを抱えるSPAではありません。仕入先は約600社のメーカー・商社です。仕入れた商品は返品しない「完全買取」が原則です(同社公式サイト)。

SPAとは、企画・生産・販売までを1社で手がける「製造小売」のことです。例えばユニクロは、自社で企画した商品を大量に生産し、自社の店で売ります。しまむらはその逆で、作るのは仕入先です。自社の貿易部が海外工場と直接取引する分は、仕入全体の約1割にとどまります(同社公式サイト)。

返品ありの取引と完全買取の違い

返品・値引き補填ありの取引
  • 売れ残りはメーカーへ返品
  • メーカーは返品リスクを卸価格に上乗せ
  • 小売の在庫リスクは小さいが、仕入値は高め
しまむらの完全買取
  • 仕入れた商品は返品しない
  • リスクを自社が引き受ける代わりに、良い条件で仕入れる
  • 売り切るために、本部が在庫を店間移動

出典:株式会社しまむら 公式サイト・有価証券報告書(2026年5月)、コントリ編集部の研究ノートをもとに作成

返品リスクを引き受ける代わりに、良い条件で仕入れる

日本のアパレル流通では、売れ残りをメーカーへ返品したり、値引き分を補填してもらったりする取引が珍しくありません。その場合、メーカーは返品されるリスクを、あらかじめ卸価格に上乗せします。しまむらはそのリスクを自分で引き受けます。そして引き受ける代わりに、良い条件で仕入れます。

2026年2月期の仕入高は4,601億円でした。売上原価率は65.2%、粗利益率は34.8%です(有価証券報告書から編集部計算)。粗利益率とは、売上から仕入れの原価を引いた利益が、売上に占める割合のことです。

私たちコントリ編集部が研究ノートを整理するなかで注目したのは、安さの起点が「値切る力」ではない点でした。仕入先が価格に乗せていたリスクの分を、自分が引き受けて買うのです。交渉の材料が、値引き要求ではなくリスクの肩代わりになっています。

SPAのユニクロとの違い|少品種大量生産か、多品種少量の仕入れか

ユニクロとしまむらは、同じ低価格の衣料チェーンでも作り方が正反対です。ユニクロは少ない品種を大きなロットで作り、世界で売ります。しまむらは多くの品種を少しずつ仕入れ、1店あたりの同じ商品の在庫を絞ります。

ユニクロの仕組みは、comtri.jpのユニクロはなぜ安い?の記事で詳しく取り上げました。ここでは、両社の違いを表にまとめます。期間の異なる決算を並べているため、利益率は目安としてご覧ください。ユニクロの事業利益は、営業利益に近い本業のもうけを示す指標です。

項目しまむらユニクロ(国内)
作り方約600社から仕入れる仕入型(貿易部の直接取引は約1割)自社で企画・生産するSPA
品ぞろえ多品種・少量で、1店の同一商品の在庫を絞る少品種・大ロット
在庫リスク完全買取で自社が負い、店間移動で売り切る自社生産のため自社が負う
売上規模グループ7,000億円(2026年2月期)売上収益1兆848億円(2026年8月期)
利益率営業利益率8.8%事業利益率 約18%
ECEC売上196億円、売上の約2.8%EC売上1,620億円、EC化率15.0%
出典同社決算短信・有価証券報告書(2026年)、利益率とEC比率は編集部計算FASHIONSNAP(2026年10月8日)

利益率だけを見れば、ユニクロが上です。ただ、しまむらは生産設備や長期の生産契約を持たずに済みます。「服が被りにくい」ことが客層の棲み分けになっている、との論評もあります。出典はダイヤモンド・チェーンストアオンライン(2026年8月)です。

足元では両社とも好調です。既存店売上高とは、開業から一定期間たった店だけで比べた売上のことです。2026年9月は、ユニクロが10.8%増でした。しまむらも10.4%増と報じられています(流通ニュース、2026年10月)。

よく言われる「ノーブランド」は実態とずれる|PB・JB・コラボが牽引

「しまむら=ノーブランドの安い服」というイメージは、いまの実態とずれています。2026年2月期の有価証券報告書は、売上の牽引役を3つ挙げています。主力のPB「CLOSSHI(クロッシー)」と、高価格帯PB「CLOSSHI PREMIUM」が2つです。残る1つは、仕入先との共同開発ブランド(JB)でした。そのうえで、一点単価が上がったと書いています。

PB(プライベートブランド)とは、小売店が自社の名前で企画して売る商品のことです。JBは、しまむらが仕入先と共同で開発するブランドを指します。例えば機能性PBの「FIBER DRY」は2026年2月期に12.9%増えました。「FIBER HEAT」は28.6%増です(報道、同社決算説明資料ベース)。インフルエンサーやキャラクターとの企画も、新しい客層の来店につながったと会社は説明しています。

ただし、PBもJBも、しまむらが工場を持って作るわけではありません。JBは仕入先の企画力と工場を使い、しまむらは買取と全国2,200超の売場を提供します。「作らない」という骨格は変わらないまま、仕入先と組んで作る比重を高めている、と捉えるのが正確です。

自社物流10拠点と店間移動で「最後の1枚まで売り切る」

返品できない以上、売れ残りはそのまま自社の損になります。そこで本部の「コントローラー」が、全店の在庫を単品・色・サイズ・地域別に見ます。そして売れる店へ商品を移します(同社公式サイト)。

この「店間移動」を物理的に支えるのが、自社で運営する国内10か所の商品センターと、夜間の定時配送です。完全買取は、この売り切る力があって初めて成り立ちます。ここでは、商品センターの役割、店と本部の分業、在庫の数字、値下げの使い方の4点から見ていきます。

仕入先は商品センターにまとめて納めるだけ|物流コストが仕入価格に返る

有価証券報告書の設備一覧には、10の商品センターが並びます。名取・盛岡・桶川・東松山・秦野・犬山・関ヶ原・神戸・岡山・北九州です。ネット通販用には、東松山ECセンターもあります。仕入先は、2,200を超える店に1店ずつ届ける必要がありません。商品センターにまとめて納めれば済みます。

仕入先にとっては、配送の手間と費用が大きく減ります。その分を仕入価格に反映しやすくなる、と会社は説明しています(同社公式サイト)。物流を自社で持つことが、そのまま仕入れ条件の材料になっているわけです。

しまむらの商品の流れ

約600社の仕入先返品なしの完全買取

↓

国内10か所の商品センター仕入先はまとめて納品

↓

夜間の定時配送全国の店へ

↓

全国2,233店店は仕入れを決めず、並べて売る

本部のコントローラーが単品・色・サイズ・地域別に在庫を見て、売れる店へ移す(店間移動)

出典:株式会社しまむら 公式サイト・有価証券報告書(2026年5月)をもとにコントリ編集部作成

店は仕入れを決めない|1961年に「仕入」と「販売」を分けた

しまむらの店長は、何をいくつ仕入れるかを決めません。仕入れは本部、販売は店という分業です。始まりは1961年、2号店の東松山店でチェーン化の理論を取り入れたときでした(有価証券報告書の沿革)。

その後も仕組みは積み上がってきました。1981年にはPOSによる単品管理を始めています。POSとは、レジで売れた商品を1点ずつ記録する仕組みです。1984年には川口物流センターで店舗への夜間定時配送を始め、仕入伝票を廃止しました。1987年にはバーコードによる管理も導入しています。

売り切る仕組みを積み上げてきた歩み

1953年埼玉県小川町の呉服店を株式会社化(島村呉服店)
1961年2号店の東松山店でチェーン化理論を導入し、仕入と販売を分離
1972年現社名のしまむらへ
1981年POSによる単品管理を開始
1984年川口物流センターで店舗への夜間定時配送を開始、仕入伝票を廃止
1986年店長を除き定時社員だけで運営する体制(M社員制度)
1987年バーコードによる管理
2002年西大宮でファッションモール形式の出店を開始

出典:株式会社しまむら 有価証券報告書の沿革(2026年5月提出)

店が仕入れを決めないことには、もう1つの効果があります。仕入れの目利きを店長に求めないため、店の運営をマニュアルにしやすいのです。この点は、次の章のパート主体の運営につながります。

商品廃棄ゼロと在庫回転は年約7.7回

会社は「商品廃棄ゼロ」を続けていると開示しています(有価証券報告書のサステナビリティ指標)。2026年2月期末の商品在庫は609億円、売上原価は4,561億円でした。期首と期末の平均在庫で割ると、在庫は年に約7.7回入れ替わる計算です(編集部計算、報道値も7.7回)。

在庫回転とは、1年間に在庫が何回売れて入れ替わったかを示す数字です。回転が速いほど、在庫に眠るお金が少なくて済みます。2026年8月20日の商品在庫は615億円で、前期末から1.0%増でした。売上の伸び(4.0%)より低く抑えられています(中間決算短信)。

「値下げしない」も誤解|セールは計画的に使う

「しまむらは値下げしない」という話も、正確ではありません。半期ごとの「しまむら超サプライズセール」は、過去最高の売上を更新したと会社自身が有価証券報告書に書いています。実態に近いのは、セールは計画した販促として使い、売れ残り処分の値下げを店間移動で減らすという説明です。

値下げの使い方を誤ると、このモデルは大きく崩れます。2019年2月期は、周年企画の値引き販促が裏目に出た年でした。営業利益は前期比40.7%減の254億円と報じられています(WWDJAPAN)。安さを値引きで作ろうとした年に、利益が大きく削られたわけです。

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店長1人とパート6〜10人で回す|M社員制度とマニュアル運営

本部が仕入れと在庫を握るため、店は「並べて売る」ことに集中できます。しまむらの店は、マニュアルに基づいて店長1名とM社員6〜10名程度で運営されています(有価証券報告書)。

M社員とは、しまむら独自のパート社員の制度です。2026年2月20日時点で、グループの正社員は3,393人で、うち国内は2,914人でした。定時社員(パート)は正社員換算で年平均13,062人です。国内では、定時社員が約82%を占めます(同報告書から編集部計算)。パートが店の主役であることは、制度の成り立ちと登用の数字、そして費用の内訳に表れています。

1986年に始まった「店長以外は定時社員」の体制

M社員制度は1986年、「店長を除き全て定時社員だけで運営する」体制として始まりました。想定したのは、能力があってもフルタイムでは働きにくい主婦層です。高い処遇と、家庭と両立できる時間シフトを組み合わせています(有価証券報告書の沿革・人的資本)。

しまむらの国内人員の構成(2026年2月20日)

約82%国内人員のうち
定時社員
定時社員 13,062人(正社員換算の年平均)正社員 2,914人(国内)

1店は店長1名とM社員6~10名程度で運営/店長の約7割がM社員出身

出典:株式会社しまむら 有価証券報告書(2026年5月提出)をもとにコントリ編集部計算

人手不足に悩む経営者の方には、身近な話ではないでしょうか。短い時間しか働けない人を「補助」と見るか、「主役」と見るか。しまむらは40年前に後者を選び、店の仕組みをそれに合わせて作りました。

生産性の数字も開示されています。2026年2月期の正社員換算1人あたりの売上は、年4,262万円でした。売場1㎡あたりでは年30.6万円です(有価証券報告書)。最近は自動釣銭機や床清掃ロボットも入れ、店の作業をさらに減らす取り組みも進みます。

店長の約7割はM社員出身|パートが主役になる登用の道

しまむらの店長の約7割は、M社員から登用されています。店長の上には、複数の店を見るブロックマネージャーがいます(有価証券報告書)。パートで入った人が、店の責任者になる道が開かれているわけです。

全従業員の約9割は女性で、課長相当職以上の女性管理職比率は20.2%でした。障がい者の雇用率は5.36%です(同報告書)。マニュアルで作業が標準化されているからこそ、多様な人が同じ品質で店を回せるのだと、編集部は捉えています。

広告宣伝費は売上の1.7%|販管費の内訳から見る店の軽さ

店の軽さは、費用の内訳にも表れます。2026年2月期の販管費率は26.3%でした。販管費とは、人件費・家賃・広告費など、商品を売るためにかかる費用のことです。

主な内訳は、給与手当759億円(売上比10.8%)と賃借料334億円(4.8%)です。広告宣伝費は118億円で、売上の1.7%にとどまります(有価証券報告書から編集部計算)。店の家賃も、すべて借りているわけではありません。2026年2月期の新店52店のうち、30店は建物を自社で保有しています。

売上に対する主な費用と利益の割合(2026年2月期)

売上原価65.2%
販管費合計26.3%
 うち給与手当10.8%
 うち賃借料4.8%
 うち広告宣伝費1.7%
営業利益8.8%

出典:株式会社しまむら 有価証券報告書(2026年5月提出)をもとにコントリ編集部計算。売上比

無借金・自己資本比率88%|数字で見るしまむらの体力

しまむらは有利子負債がなく、2026年8月20日時点の自己資本比率は87.5%です。総資産5,769億円に対し、純資産は5,047億円でした(中間決算短信)。

2026年2月期は、新店52店の設備投資249億円を自己資金で賄いました。そのうえで配当151億円と、約457億円の自社株買いも実施しています(有価証券報告書)。支払いが確実な買い手であることは、仕入先との関係でも強みです。ここでは業態別の売上と足元の決算、他社との比較から、しまむらの体力を確かめます。

業態別売上|主力しまむらが約4分の3、アベイル・バースデイ・シャンブルが客層を広げる

2026年2月期の業態別売上は次のとおりです。いずれの業態も、同じ商品センター・同じ情報システム・同じ店舗運営の型を使っています。同じ仕組みに、別の客層を載せる設計です。

しまむらグループの業態別売上(2026年2月期)

業態主な客層・商品売上高(前期比)店舗数
しまむら20~60代女性とその家族向けの総合衣料5,197億円(+4.4%)1,423店
アベイル10~40代のヤングカジュアル704億円(+6.6%)323店
バースデイベビー・子供用品814億円(+6.4%)343店
シャンブル雑貨と婦人ファッション173億円(+11.7%)125店
ディバロ靴10億円(+16.2%)19店
思夢樂(台湾)総合衣料103億円(NT$ベース+10.3%)45店

出典:株式会社しまむら 有価証券報告書(2026年5月提出)

主力のしまむら事業は、グループ売上の74.2%を占めます。1店あたりの年商は約3.65億円です(編集部計算)。店長1名とパート中心の少人数で、この規模の店を回していることになります。

2002年には西大宮で、アベイル・バースデイ・シャンブルを並べた「ファッションモール」形式の出店を始めました。いまも出店戦略の柱として、ファッションモール化と都市部への出店を掲げています(有価証券報告書)。

2027年2月期中間期も過去最高|ただし6〜8月は営業利益が減少

中間期は過去最高でしたが、中身には濃淡があります。業態別では、主力のしまむらが2,630億円(3.1%増)でした。アベイルは375億円(7.5%増)、シャンブルは99億円(19.5%増)です。主力の伸びが3%台に落ち着くなか、アベイル・シャンブルと台湾が成長を補っています。バースデイは1.8%増にとどまりました(中間決算短信)。

6〜8月の3か月だけを取り出すと、売上はほぼ横ばい(0.2%増)でした。営業利益は約5.6%減です(第1四半期短信と中間短信の差から編集部計算)。梅雨と台風で夏物が鈍ったことが響きました。天候への弱さは、衣料品の小売に共通する課題です。

ネット通販(EC)も伸びています。2026年2月期のEC売上は196億円で、前期から51.7%増えました。出典はネットショップ担当者フォーラム(2026年4月)です。2026年3〜5月のEC売上は53億円で、店舗受取の比率は88.3%でした(同、2026年7月)。ECが店の代わりではなく、店に来てもらう入口として働いている形です。

ユニクロ・ワークマン・ニトリ・業務スーパーとの比較

低価格の小売でも、安さの源泉は会社によって違います。comtri.jpで取り上げてきた会社と並べると、しまむらの位置がよく見えます。

会社作り方店の持ち方安さの中心
しまむら作らずに約600社から完全買取(PB・JBも仕入先と組んで作る)全店直営買い手としての交渉力と、自社物流で売り切る力
ユニクロ自社企画・大量生産のSPA直営中心少品種を大ロットで作る規模
ワークマンPBの比率を高めて製造小売に寄せる加盟店(フランチャイズ)中心PBと加盟店での出店
ニトリ海外の自社工場から物流まで持つ「製造物流IT小売業」直営外に払うマージンを社内に取り込む
業務スーパー(神戸物産)グループ工場で作るPB加盟店へ卸す自社製造と卸売

出典は、しまむらは同社有価証券報告書(2026年5月)です。他社は、各リンク先の記事で参照した各社の有価証券報告書・公式サイト(2026年時点)です。ニトリとは、物流を競争力の中心に置く点が共通します。ただしニトリは製造まで持ち、しまむらは製造を持ちません。業務スーパーとは、安さの源泉が「自社製造」か「買い手の交渉力と物流」かで分かれます。

なぜ他社は真似できないのか|60年かけて積んだ仕組みと弱点

完全買取は、売り切る仕組みとセットでなければ自滅します。しまむらは1961年の集中仕入から、60年以上かけて仕組みを積み上げてきました。POSの単品管理、夜間定時配送、バーコード管理と続きます。

一方で、外れたときの重さも抱えています。2019年2月期は、品ぞろえの絞り込みと値引き販促の失敗が重なりました。営業利益は40.7%減ったと報じられています(WWDJAPAN)。強みと弱みは、同じ仕組みの表と裏です。真似されにくい理由と、その裏側にある課題を順に見ていきます。

しまむらが真似されにくい4つの要素

1 完全買取返品しない代わりに、良い条件で仕入れる
2 物流網国内10商品センターと夜間定時配送。2,200超の店舗密度があって採算が合う
3 仕入先との信用約600社。無借金で支払いが確実な大口の買い手
4 モデルの中で育つ人直近2代の社長は物流畑。店長の約7割がM社員出身

どれか1つだけでは機能しない

出典:株式会社しまむら 有価証券報告書(2026年5月提出)・公式サイトをもとにコントリ編集部作成

完全買取・物流網・仕入先との信用は、どれか1つだけでは機能しない

他社が同じ条件で仕入れようとしても、売り切るデータと物流がなければ、値下げと廃棄で利益が消えます。逆に物流網だけを作っても、2,200超の店舗密度がなければ1店あたりの物流費が重くなります。

仕入先との信用も、すぐには作れません。返品しない、まとめて納品できる、支払いが確実。仕入先にとってしまむらは「確実に買ってくれる大口客」です。だから良い企画が持ち込まれやすくなります。

閑散期の工場の空きを使うことが低価格の一因、という論評もあります。出典はダイヤモンド・チェーンストアオンライン(2026年8月)です。ただしこれは報道の見立てで、会社の公式な説明ではありません。

直近2代の社長はともに物流畑|モデルの中で育つ経営陣

経営陣の経歴にも、仕組みの重心が表れています。2025年2月に就任した高橋維一郎社長は、物流部・貿易部・システム部を統括してきました。前社長で現会長の鈴木誠氏は、物流部長の出身です(有価証券報告書の役員経歴)。

直近2代の社長は、ともに物流を経ています。私たちはこの事実に、しまむらが何を競争力と考えているかが表れていると捉えています。店長の約7割がパート出身であることと合わせ、モデルを理解した人が上に立つ構造です。

2019年2月期の失速は、品ぞろえの絞り込みによる客離れが一因と報じられました(流通ニュース)。品ぞろえの幅を守り、「宝探し」の楽しさを大切にする今の方針は、この経験の上にあると編集部は見ています。

2019年の失速と、人件費・物流費・出店余地という課題

足元の課題も3つあります。1つめは人件費です。中間期の給与手当は376億円で5.9%増と、売上の伸び(4.0%)を上回りました(中間決算短信)。パート中心のモデルは、最低賃金の上昇の影響を受けやすい構造です。

2つめは物流です。会社は「商品センターのキャパシティオーバー」「配送コストの上昇」「設備の老朽化」をリスクとして開示しています。長期計画では、新しい商品センターとECセンターの設置を掲げました。

3つめは出店余地です。2027年2月期はグループで65店の出店と38店の閉店を計画しています。中間期までは出店10店・閉店10店で、店舗数は2,278店のままでした。郊外の大型店に向く立地は減っており、会社は都市部への出店と移転で補うとしています(有価証券報告書、中間決算短信)。

しまむらの仕組みから、中小企業が持ち帰れる5つの問い

全国2,200超の店舗や10か所の物流拠点は、多くの中小企業にとって現実的ではありません。それでも、仕入先のリスクを引き受けて条件を買う、在庫を本部で動かすといった考え方は、規模を問わず使えます。

経営者の方への取材を重ねるなかでも、仕入れ条件と在庫の置き場所はよく話題にのぼります。どちらも利益を左右するからです。研究ノートの整理から見えた論点を、5つの問いにまとめます。どれも、大きな投資をせずに今日から点検できるものです。

中小企業が持ち帰れる5つの問い

1 仕入先が価格に乗せている「リスク」を引き受けられないか全量買取・まとめ発注・支払いサイト短縮を交渉材料に
2 在庫を拠点に抱え込ませず、売れる場所へ動かしているか週1回、拠点間の在庫を一覧にする
3 仕入れと販売を、同じ人に背負わせていないか役割を分けてマニュアル化しやすくする
4 短時間で働く人が主役になれる制度があるか処遇・柔軟なシフト・責任者への道
5 値引きを「処分」ではなく「計画した催事」として使えているかセールは年間の予定に組み込む

出典:株式会社しまむら 公式サイト・有価証券報告書をもとにコントリ編集部作成

仕入先が価格に乗せている「リスク」を引き受けられないか

仕入先は、返品や値引き補填のリスクを価格に乗せています。そのリスクを自社が引き受ければ、仕入先は価格を下げる余地が生まれます。中小企業でも、全量買取・まとめ発注・支払いサイトの短縮は交渉の材料です。

支払いサイトとは、仕入れてから代金を支払うまでの期間のことです。例えば月末締め翌々月払いを翌月払いにすれば、仕入先の資金繰りは楽になります。ただし、引き受けるのは売り切る仕組みを持ってからです。順番を逆にすると、在庫を抱えて苦しくなります。

在庫を拠点に抱え込ませず、売れる場所へ動かしているか

複数の店舗や営業所を持つ会社では、在庫が拠点ごとに眠りがちです。A店で売れ残っている商品が、B店では品切れしています。そんな場面に心当たりはないでしょうか。

しまむらが店間移動で売り切れるのは、全店の在庫を本部が1か所で見ているからです。逆に言えば、在庫が見えていなければ動かしようがありません。多くの会社でつまずくのは、仕組みより前の「見える化」の段階です。

始めるなら、週1回、全拠点の在庫を1枚の表にまとめるところからです。表には品目・拠点・数量・直近1か月の売れ数を並べます。そのうえで、在庫を動かす担当者を1人決めます。しまむらのコントローラーのように、在庫を見て判断する役割を置くだけで、値下げと廃棄を減らす土台ができます。

在庫表は、次のような形で十分です。在庫月数は「在庫数÷直近1か月の売れ数」で求めます。

品目拠点在庫数直近1か月の売れ数在庫月数移動先
(記入例)商品AA店3056.0B店へ15
(記入例)商品AB店4120.3A店から受け取る

数字はコントリ編集部が作った記入例で、実在の店のものではありません。

動かす判断の基準も、最初に決めておくと迷いません。例えば「売れ数が少ない拠点に2か月分以上ある品目は、売れている拠点へ移す」といった形です。移した結果、売れたかどうかを翌週の表で確かめれば、基準そのものも磨かれていきます。

仕入れと販売を、同じ人に背負わせていないか

小さな会社ほど、店長や職人が仕入れも販売も抱えがちです。しまむらは、2号店の段階で仕入れと販売を分けました。店が仕入れを決めないから、店の運営をマニュアルにできたわけです。

役割を分けると、人の入れ替えにも強くなります。仕入れの目利きは、経験が要る仕事です。一方で、商品を並べる、接客する、レジを打つといった仕事は、手順で回せます。両方を1人に任せると、その人が辞めたときに両方が止まってしまいます。

まずは、いま1人が担っている業務を紙に書き出してください。そのうえで、目利きが要る仕事と、手順で回せる仕事に分けます。手順で回せる側は、写真付きの簡単な手順書にするだけで、新しい人に引き継げます。

目利きが要る側は、社長や仕入れ担当に集めます。しまむらで言えば、本部の商品部にあたる役割です。全部を一度に分ける必要はありません。最も時間を取られている業務から、1つずつ切り分けていけば十分です。

短時間で働く人が主役になれる制度があるか

フルタイムでは働きにくくても、能力の高い人は地域にたくさんいます。しまむらのM社員制度は、高い処遇と柔軟なシフトを組み合わせ、店長への道も開きました。店長の約7割がM社員出身という数字が、その結果です。

人手不足の時代には、短時間で働く人を戦力にする設計が効きます。ポイントは、短時間勤務を「補助の仕事」に閉じ込めないことです。しまむらは店長以外の店の仕事をすべてパートで回すと決め、それに合わせてマニュアルと登用の道を作りました。

自社で見直すときは、処遇・シフト・登用の3つで点検します。処遇は、責任に見合った時給や手当になっているか。シフトは、家庭の事情に合わせて組み替えられるか。登用は、パートから責任者へ上がる道が見えているか、です。

3つのうち、自社で欠けているものはどれでしょうか。1つ選んで見直すことから始められます。例えば登用なら、パートの方が担える「リーダー」の役割を1つ作るだけでも、働く側の見え方は変わります。

値引きを「処分」ではなく「計画した催事」として使えているか

しまむらの2019年の失速は、値引き販促と品ぞろえの絞り込みが重なった結果でした。安さを値引きで作ろうとすると、利益が先に削られます。

しまむらも、セールそのものをやめたわけではありません。半期ごとの「超サプライズセール」は、過去最高の売上を更新したと会社は開示しています。違いは、値引きを売れ残りの処分ではなく、計画した催事として位置づけている点です。

セールは年間の予定に組み込んだ催事として使い、売れ残りの処分は在庫を動かす仕組みで減らします。この2つを分けて考えるだけでも、値引きの判断は落ち着いたものに変わるはずです。

自社で確かめるなら、過去1年の値引きを2つに分けて数えてみてください。あらかじめ予定していた値引きと、売れ残りを片付けるための値引きです。

数えるときは、次の表を使うと分けやすくなります。

月値引きした商品種類値引き額の合計
(記入例)1月冬物コート予定した催事○○円
(記入例)3月売れ残りの手袋処分のための値引き○○円

後者が多いなら、手を入れるべきは価格ではなく、仕入れの量と在庫の置き場所です。

まとめ|しまむらの安さを一言でいうと

しまむらが安い理由は、作らずに仕組みで売り切ることにあります。約600社から返品なしで買い取って良い条件を引き出し、自社の商品センター10か所と本部の店間移動で売り切ります。店は店長1名とパート中心の少人数で、マニュアルに沿って回します。

その結果が、売上高7,000億円、営業利益率8.8%、無借金、自己資本比率87.5%という数字です。一方で、人件費と物流費の上昇、出店余地の縮小、天候への弱さという課題も抱えています。完全買取は、外れたときの損もすべて自社に返ってくる仕組みです。

自社に置き換えるなら、まず拠点ごとの在庫を1枚の表にまとめるところからです。

編集部コメント

有価証券報告書を読み直して印象に残ったのは、直近2代の社長がいずれも物流の部署を経ていたことでした。華やかな商品企画ではなく、商品センターと夜間配送という裏方の仕組みを知る人が、会社の舵を取っています。安さの源泉がどこにあるかを、人事がそのまま語っていると私たちは受け止めています。

もう1つ心に残ったのは、1986年に「店長以外はすべてパート」で店を回すと決めた判断です。短時間で働く人を戦力の中心に置き、店長への道まで用意したことが、40年後の店の軽さにつながっています。

自社の強みを支えているのは、どの部署の、どんな人でしょうか。その人の仕事を言葉にしてみるところから、仕組みづくりは始まるのだと感じます。現場の人の仕事を経営者が自分の言葉で語れる会社ほど、仕組みが育っています。経営者の方々と対話してきた経験から、私たちはそう感じてきました。

よくある質問(FAQ)

Q1. しまむらはなぜ安いのですか?

A. 自社で作らず、約600社の仕入先から返品なしの完全買取で仕入れ、良い条件を引き出しているためです。買い取った在庫は、自社運営の商品センター10か所と本部の在庫管理で、売れる店へ動かして売り切ります。店は店長1名とパート中心の6〜10名程度で運営します。広告宣伝費も売上の1.7%です(2026年2月期、有価証券報告書)。

Q2. しまむらとユニクロのビジネスモデルの違いは何ですか?

A. ユニクロは自社で企画し大量に生産して売るSPA(製造小売)で、少品種を大ロットで展開します。しまむらは多品種を少量ずつ仕入れ、1店あたりの同じ商品の在庫を絞る仕入型のチェーンです。生産設備は持たない一方、返品なしで買い取るため在庫リスクは自社で負い、物流と店間移動で売り切る仕組みで吸収しています。

Q3. しまむらは値下げをしないのですか?

A. 値下げをしないわけではありません。半期ごとの「超サプライズセール」は過去最高の売上を更新したと、会社自身が開示しています。売れ残り処分のための値下げを店間移動で減らし、セールは計画した販促として使う、というのが実態に近い説明です。2019年2月期には値引き販促が裏目に出て、営業利益が40.7%減ったと報じられました。

Q4. しまむらはノーブランドの服を売っているのですか?

A. いまはPB・JB・コラボ企画が売上を牽引しています。有価証券報告書は、主力PB「CLOSSHI」と高価格帯PB「CLOSSHI PREMIUM」を牽引役に挙げています。仕入先との共同開発ブランド(JB)も同様です。ただし、PB・JBも自社工場ではなく、仕入先と組んで作る形です。

Q5. しまむらに借金はありますか?

A. 有利子負債はありません。2026年8月20日時点の自己資本比率は87.5%です。2026年2月期は、新店52店の設備投資を自己資金で賄いました。そのうえで配当151億円と、約457億円の自社株買いも実施しています(有価証券報告書)。

Q6. 中小企業がしまむらから学べることは何ですか?

A. 仕入先が価格に乗せている返品リスクを引き受けて、条件を引き出すことが参考になります。在庫を拠点に抱え込ませず、売れる場所へ動かすことも同様です。仕入れと販売の役割を分けること、短時間で働く人を戦力にする制度を作ることも、規模を問わず始められます。ただし、買取を増やすのは売り切る仕組みを持ってからが前提です。

参考資料

本記事の土台は、コントリ編集部のビジネスモデル研究ノート(2026年10月調査)です。コントリ編集部は、中小企業の経営者インタビューと、上場企業のビジネスモデル研究を続けています。2026年10月29日時点で確認できたしまむらの決算短信、有価証券報告書、公式サイト、報道と照合しました。

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、経営者の方々への取材を重ねている。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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