代表ブログ

コントリ代表が、日々の経営や取材を通じて感じたことを綴るブログです。経営者インタビューの現場で得た気づきや、メディア運営者としての試行錯誤を率直な言葉でお届けします。

フェイスブックの反応が、数件だった日に考えたこと

フェイスブックの反応が、数件だった日に考えたこと

フェイスブックの反応が、数件だった

先月、コントリの公式フェイスブックに、経営者インタビュー記事を投稿した。ついた反応は、数件だった。取材に半日、原稿の整理に数時間かけた記事だった。

静かな水面に広がる波紋

リンク付きの投稿は伸びにくい。頭ではわかっている。それでも、投稿するたびに、反応の数を数えている自分がいる。通知が来ないまま数時間経つと、画面を開いてもう一度確認してしまう。そんな自分に、正直うんざりしていた。

反応の数で、自分を測っていた

これは正直、格好悪い話だ。

見えやすいが、振り回されていた数字

フェイスブックの
いいね・反応数

本当に見るべき数字

取材先へのアプローチ数
メルマガの反応

見やすい場所ではなく、決めた優先順位のとおりに見る場所を選ぶ。

コントリは、拡散力よりも出会いの質を大事にしたいと言い続けてきた会社だ。「伝える」ではなく伝わることにこだわりたい、と何度も書いてきた。経営者インタビューを無料で受けているのも、拡散のためではなく、一社一社との関係を丁寧に積み上げたいからだ。なのに、フェイスブックの反応数という、いちばんわかりやすい指標に、自分の気持ちを預けてしまっていた。

反応が薄いと、時間と労力をかけてきたことが認められていない気がしてくる。取材にかけた時間、原稿を整えた時間、それが数件のいいねに変換されるとき、割に合わない気持ちになる瞬間が正直ある。会社の数字も、正直厳しい状態が続いている。数字を見返すと、もやっとした感覚は的外れじゃなかった。でも、見るべき数字を、そもそも取り違えていた。

優先順位は、8月16日に決めていたはずだった

実は8月16日、発信の優先順位を立て直したばかりだった。取材先の118社、メルマガ、フェイスブック、Xという順番に。フェイスブックは、上から3番目でしかない。これまでコントリが取材させてもらった経営者は、100社を超える。その一社一社に、記事を届け、関係を続けていくことのほうが、不特定多数への発信より、よほど本丸に近い。頭ではそう整理したはずだった。

8月16日に決めた発信の優先順位

1

取材先 118社

2

メルマガ

3

フェイスブック

4

X

決めたはずの順番と、実際に振り回されていた場所は、逆になっていた。

自分で決めたことなのに、いちばん反応が見えやすい場所の数字に、いちばん振り回されていた。取材先へのアプローチが何件進んだか。メルマガにどんな反応があったか。本当に見るべきなのは、そっちのはずだった。

なぜ、そうなるのか。理由は単純で、フェイスブックはいいねの数がその場で見える。取材先へのアプローチやメルマガの反応は、見ようとしないと見えない。見えやすいものに気を取られるのは、人として自然なことなんだと思う。だからこそ、意識して見る場所を選ばないといけない。

経営者の想いを届くところまで運ぶには、継続が要る。フェイスブックの数件の反応で、一喜一憂している場合ではなかった。

社長が燃えているかどうかが、経営を左右する

中小企業は、社長がすべてだと思っている。社長がどういう状態にあるか。燃えているか、希望を持てているか。それによって、経営の質そのものが変わってくる。大きな会社なら、誰か一人の気分が沈んでも、他の誰かが穴を埋められる。でも、規模の小さい会社ほど、社長の状態がそのまま会社の状態になる。良くも悪くも、逃げ場がない。

暗闇の中で灯るキャンドルの炎

代表である僕が指標を取り違えたまま迷っていれば、コントリの発信そのものが、もやっとしたまま止まってしまう。逆に、僕が見るべきものを見ていれば、発信設計そのものが整っていくはずだ。

これは根性論の話じゃない。何を見て、何を見ないかを決める、ただそれだけのことだ。でも、その「決める」を続けられるかどうかは、結局のところ社長の状態に戻ってくる。疲れていたり、自信を失いかけていたりすると、いちばん見えやすい数字に逃げてしまう。それが、フェイスブックのいいね数だった。

自社の発信を、何で測っているか

これは、うちだけの話ではないと思う。発信を続けている経営者ほど、いいねの数やフォロワーの増減に、気持ちを持っていかれやすい。目に入る場所に、いちばん見えやすい指標が置かれているからだ。

一度、自社の発信を何で測っているか、棚卸ししてみるといい。売り上げにつながっているのか、問い合わせが増えているのか、それとも、ただ反応の数を眺めて安心したいだけなのか。見ている数字が、本当に見るべき数字かどうかは、意外と確認されないまま放置されている。

優先順位を決めること自体は、そんなに難しくない。難しいのは、決めたあとも、その優先順位どおりに自分の感情を運転し続けることのほうだ。僕はそこで、8月16日に決めたはずのことを、数日で見失っていた。

棚卸しをするときの問いは、シンプルでいいと思う。

  • その数字が増えたら、売り上げにつながるのか
  • その数字を見て、自分は何をどう変えるのか
  • その数字がなくても、事業の判断は変わらないのではないか

三つ目の問いに「変わらない」と答えるなら、それはたぶん、見るべき数字ではない。

だから、数える場所を変える

これからは、数える場所を変える。フェイスブックの反応数ではなく、取材先へのアプローチ数と、メルマガの反応を見る。毎週、その二つだけを振り返る時間を作る。いいねの通知は、見てもいいけれど、数えない。発信設計は、感情で測るものじゃなく、優先順位で測るものだと、あらためて決めた。

コントリの発信は、拡散のための発信じゃない。経営者の想いが、必要な相手に届くまで、丁寧に継続するための発信だ。そのことを、自分自身がいちばん忘れかけていた。フェイスブックのいいねを一喜一憂の材料にするのではなく、118社との関係を一歩ずつ進めるための、地味な作業に戻る。

本質を見誤っていたのは、記事の内容じゃなく、記事を見たあとの自分の数え方のほうだった。信頼は、反応の数では測れない。

次にフェイスブックに投稿するとき、反応の数はもう数えない。数えるのは、取材先への一歩と、メルマガに返ってきた声のほうだ。それが、今日の僕にできる、いちばん現実的な立て直しだと思っている。

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