後継者不在の中小企業がとるべき対策|廃業を避ける5つの選択肢

後継者不在の中小企業がとるべき対策|廃業を避ける5つの選択肢

「事業は順調なのに、継いでくれる人がいない」。経営者の方とお話ししていると、後継者をめぐるこうしたお悩みを切実に伺います。日々の経営に追われ、自分の引退後のことは後回しになりがち。そんなお気持ち、よく分かります。

先に答えをお伝えします。後継者不在への対策は、大きく5つに整理できます。親族内承継・従業員承継・M&Aによる第三者承継・外部からの招聘・円満な廃業です。廃業だけが残された道ではありません。事業に価値があるほど、引き継ぎ手が見つかる可能性は高まります。

本記事では、まず後継者不在の実像を整理します。そのうえで放置するリスク、5つの選択肢、対策別の進め方、つまずきやすい落とし穴、そして相談先までをお届けします。お役に立てれば嬉しく思います。

後継者不在とは|中小企業が直面する「2025年問題」の実像

後継者不在とは、事業を引き継ぐ人が決まっていない状態のことです。いま日本の中小企業では、経営者の高齢化と後継者不足が同時に進んでいます。まずは、自社にも関わる課題の全体像を押さえましょう。

なぜこれほど深刻なのでしょうか。理由は、経営者の世代交代が一斉に訪れる時期に差しかかっているからです。長く会社を支えてきた経営者の多くが引退年齢を迎える一方、継ぐ人が見つからない。この需給のギャップが、いわゆる「2025年問題」として語られています。この変化は、特定の業種に限った話ではありません。

後継者不在とは、引き継ぐ人が決まらず事業の存続が危ぶまれる状態

後継者不在とは、社長の引退後に事業を担う人が決まっておらず、会社の存続そのものが危ぶまれる状態を指します。例えば、社長が高齢になっても、親族にも社内にも継ぎ手が見当たらない。そんなケースが当てはまります。

ここで大切なのは、業績の良し悪しとは別の問題だという点です。赤字だから継げないのではありません。黒字で優良な会社でも、継ぐ人がいなければ存続は危うくなります。

事業の価値と、引き継ぎ手の有無は、切り離して考える必要があります。「うちは儲かっているから大丈夫」という油断が、対策の遅れを招くことも少なくありません。まずは現状を正しく直視することが出発点になります。

経済産業省が示した後継者未定の規模と「大廃業時代」の懸念

後継者不在は、一社だけの問題ではありません。経済産業省は2017年に、ある試算を示しています。70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者が、2025年までに約245万人に達するという内容です。そのうち約半数の約127万人が、後継者未定です1

この数字が示すのは、社会全体で進む構造的な課題です。継ぎ手が見つからないまま廃業が相次げば、雇用や技術が失われていきます。こうした事態は「大廃業時代」とも呼ばれ、警鐘が鳴らされてきました。

『建設業支援TV』も、大廃業時代の到来として事業承継がうまくいかない理由を取り上げています2。後継者不在は、あなたの会社だけが抱える悩みではありません。多くの経営者が同じ課題に向き合っています。

後継者不在の規模(2025年問題)

2025年

経営者の世代交代が集中する節目

約245万人

70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者

約127万人

そのうち後継者が未定とされる経営者

出典:経済産業省 2017年試算

なぜ中小企業ほど後継者不在に陥りやすいのか

後継者不在は、規模の小さい企業ほど起きやすい傾向があります。理由は大きく3つあります。組織の属人化、子どもの職業選択の多様化、そして準備不足です。

第一に、属人化です。社長個人の人脈や技術に事業が依存していると、引き継ぎのハードルが高くなりがちです。第二に、子の世代の変化。家業を継ぐのが当たり前だった時代と異なり、子どもが別の道を選ぶことも増えました。第三に、準備の遅れです。

「いつかやろう」と思いながら、目の前の経営に追われて先送りになる。気づけば選択肢が狭まっている、という流れが起こりがちです。早めの着手が、選べる道を広く保つ鍵になります。

後継者不在を放置するリスク|廃業・個人保証・従業員への影響

後継者不在を放置すると、黒字でも廃業に追い込まれる恐れがあります。経営者個人の保証、従業員の雇用、取引先との関係にも影響が及びます。先送りが生むリスクを具体的に見ていきましょう。

なぜ放置が危険なのでしょうか。理由は、準備のないまま時間切れを迎えると、選べる手段が一気に狭まるからです。元気なうちなら複数の選択肢があっても、いざというときに動けなければ、残るのは廃業だけ、という事態になりかねません。守れたはずの価値を失う前に、リスクの中身を知っておきましょう。

黒字廃業──事業に価値があっても畳まざるを得ないケース

最も避けたいのが、黒字廃業です。黒字廃業とは、利益が出ている健全な会社でも、後継者がいないために事業を畳むことを指します。本来なら続けられる事業が、引き継ぎ手の不在だけで終わってしまいます。

長年かけて築いた技術、顧客との信頼、従業員の雇用。これらが一度に失われるのは、経営者にとっても社会にとっても大きな損失です。せっかくの事業価値が、ゼロに帰してしまうのです。

黒字廃業は、準備さえあれば避けられることが多いといえます。M&Aで引き継ぎ手を探す、従業員に承継する。選択肢は残されています。早めに動けば、築いてきた価値を未来へつなげる道が見えてきます。

経営者個人保証と急逝リスク──備えがない場合の混乱

見落とされがちなのが、経営者個人の保証と、万一のときのリスクです。中小企業では、会社の借入に対して経営者が個人保証をしているケースが多くあります。備えがないまま社長が倒れると、現場は大きく混乱します。

『THE GOLD ONLINE』では、社長が急逝した会社の末路を司法書士が解説しています3。誰が何を引き継ぐかが決まっていないと、残された家族や従業員が途方に暮れることになります。

一方で、明るい動きもあります。『ANNnewsCH』は、後継者に個人保証を求めない代替わり策を報じています4。個人保証の扱いは、後継者の負担を大きく左右します。早めに金融機関と相談しておくことが、混乱を防ぐ備えになります。

後継者不在を放置する3つのリスク

黒字廃業

利益が出ている健全な会社でも、継ぎ手がいなければ畳むことに。

個人保証と急逝リスク

備えのないまま社長が倒れると、家族や従業員が混乱する。

従業員・取引先・地域への波及

廃業は雇用や取引先、地域経済にも連鎖的に影響する。

従業員・取引先・地域経済への波及

後継者不在の影響は、会社の中だけにとどまりません。廃業すれば、従業員は職を失い、取引先は仕入れや販売先を失います。地域経済にも、じわりと影響が広がっていきます。

特に、長く地域に根ざしてきた会社ほど、その存在は地域の暮らしと結びついています。一つの会社がなくなることで、関連する事業者や雇用が連鎖的に揺らぐこともあります。会社は、社長一人のものではないという現実。

だからこそ、後継者不在への対策は、経営者の責任であると同時に、多くの人を守る行動でもあります。自社の存続を考えることは、関わるすべての人の未来を考えることにつながっています。

後継者不在の中小企業がとれる5つの対策|選択肢の全体像

後継者不在への対策は、大きく5つに整理できます。親族内承継、従業員承継、M&Aによる第三者承継、外部からの招聘、そして円満な廃業です。それぞれに特徴と向き不向きがあります。

なぜ選択肢を知ることが大事なのでしょうか。理由は、道があると分かるだけで、廃業以外の未来を描けるからです。『M&A総合法律事務所チャンネル』も、廃業以外の選択肢を弁護士の視点で解説しています5。まずは全体像を地図として持ちましょう。焦らず一つずつ、それぞれの特徴を見ていきます。

親族内承継と従業員承継──社内で引き継ぐ2つの道

最初の2つは、社内で引き継ぐ道です。親族内承継は子どもや親族へ、従業員承継は役員や社員へ事業を引き継ぎます。会社をよく知る人が継ぐため、事業の連続性を保ちやすいのが特徴です。

親族内承継は、関係者の理解を得やすく、長期的な準備がしやすい道です。一方で、適任の親族がいるとは限りません。従業員承継は、事業に精通した人材が継げる反面、株式を買い取る資金の準備が課題として残ります。

『キャッシュリッチ経営チャンネル』も、後継者不足を解消する重要なポイントを示しています6。社内承継は、価値観や文化を引き継ぎやすい道です。候補がいる場合は、早めの育成と準備が成功の鍵になります。

M&Aによる第三者承継──広がる選択肢としての譲渡

3つ目は、M&Aによる第三者承継です。M&Aとは、会社や事業を他社へ譲渡したり統合したりすることを指します。近年は中小企業でも一般的になり、後継者不在の有力な解決策として広がっています。

社内に継ぎ手がいなくても、事業に価値があれば、引き継ぎたいと考える企業は存在します。譲渡によって、従業員の雇用や取引先との関係を引き継げるケースも少なくありません。経営者にとっては、引退後の生活資金を確保する手段にもなります。

ただし、M&Aは相手探しや条件交渉に時間がかかります。専門の仲介会社や公的窓口のサポートを受けながら進めるのが一般的です。第三者への譲渡は、もはや特別な選択ではなく、現実的な道の一つになっています。

外部招聘と円満な廃業──残された2つの現実的な選択

残る2つは、外部招聘と円満な廃業です。外部招聘は、社外から経営者となる人材を迎える方法。円満な廃業は、計画的に事業を終える選択です。どちらも、状況によっては前向きな道になります。

外部招聘では、経営の専門家を招いて事業を任せます。後継者を育てる時間がない場合の選択肢ですが、自社の文化に合う人材を見極める難しさもあります。慎重な人選と引き継ぎが求められます。

円満な廃業は、ネガティブな選択とは限りません。負債を残さず、従業員の再就職を支援し、取引先に迷惑をかけない形で終える。計画的な廃業は、経営者の最後の責任を果たす道でもあります。大切なのは、どの道も「選んだ」と言える状態で迎えることです。

後継者不在への5つの対策

親族内承継

子や親族へ。理解を得やすく長期的な準備がしやすい。

従業員承継

役員や社員へ。事業に精通した人が継げる。資金準備が課題。

M&A(第三者承継)

社外へ譲渡。雇用や取引先を引き継げる場合も多い。

外部招聘

社外から経営者を迎える。文化に合う人選が鍵。

円満な廃業

計画的に事業を終える。最後の責任を果たす選択。

対策別の進め方|M&A・親族承継・従業員承継の選び方

5つの対策は、自社の状況によって向き不向きが分かれます。後継者候補の有無、財務状況、引き継ぎまでの時間軸。これらを基準にすると、どの道から検討すべきかが見えてきます。

なぜ基準が必要なのでしょうか。理由は、やみくもに動くと時間と労力を浪費するからです。まず自社がどの状況にあるかを見極め、可能性の高い道から検討する。この順序が、限られた時間を有効に使うコツになります。それぞれの道には、向いている会社のかたちがあります。自社に当てはめながら読み進めてみてください。

後継者候補の有無で分かれる最初の検討ルート

進め方の最初の分かれ道は、後継者候補がいるかどうかです。候補がいるなら社内承継、いないなら第三者承継や廃業の検討へ。ここで大きくルートが分かれます。

候補がいる場合は、その人が親族か従業員かで準備が変わります。育成計画を立て、株式や資金の引き継ぎを段階的に進めます。候補がいない場合は、M&Aの可能性を早めに探るのが現実的です。

『事業承継ラボ』は、ゼロから始める事業承継の基礎を解説しています7。まずは「自社に継ぎ手の候補がいるか」を冷静に見極める。そこから、進むべきルートが定まっていきます。

M&Aを検討するときの基本的な流れと相談先

社内に候補がいない場合、M&Aが有力な選択肢になります。基本的な流れは、現状の整理、相手探し、条件交渉、契約という段階を踏みます。一社だけで進めるのは難しく、専門家の支援が欠かせません。

相談先としては、M&Aの仲介会社や、公的な事業承継・引継ぎ支援センターがあります。複数の窓口に相談し、自社の事業価値や希望条件を整理してもらうところから始めるとよいでしょう。

時間に余裕を持って動くことが、良い相手と出会う鍵になります。焦って条件を妥協すると、後悔につながりかねません。M&Aは、早めの準備と信頼できる相談先選びが、成否を大きく左右します。

親族・従業員に引き継ぐときの準備と注意点

社内に候補がいる場合も、準備は欠かせません。後継者の育成、株式の引き継ぎ、そして資金の手当て。これらを計画的に進める必要があります。

特に注意したいのが、資金面です。『社長に寄りそう山根チャンネル』は、後継者に資金がないと会社が潰れる落とし穴を指摘しています8。株式の買い取りや相続税の負担に、後継者が耐えられるかを見ておく必要があります。

引き継ぐのは、会社の「所有」と「経営」の両面です。経営のノウハウを伝えると同時に、株式や保証といった所有の問題も整える。両輪をそろえて初めて、円滑な承継が実現します。専門家と組んで、計画的に進めましょう。

後継者不在対策の検討ルート

後継者候補はいるか?

いる

親族内承継(子や親族へ)

従業員承継(役員や社員へ)

いない

M&Aによる第三者承継

外部招聘

円満な廃業

M&Aによる第三者承継の基本的な流れ

1

現状の整理

事業の価値・財務・希望条件を整理する

2

相手探し

仲介会社や公的窓口を通じて候補を探す

3

条件交渉

価格や雇用維持などの条件を話し合う

4

契約・引き継ぎ

契約を結び、事業を円滑に引き継ぐ

後継者不在対策でつまずく3つの落とし穴

後継者不在の対策には、見落とされがちな落とし穴があります。個人保証の引き継ぎ、株式の分散、そして着手の遅れです。先に知っておけば、回避できるつまずきばかりです。

なぜ同じところでつまずくのでしょうか。理由は、これらが事業の表面からは見えにくい問題だからです。日々の経営では意識しないまま、いざ承継の段になって初めて表面化します。早めの点検が、つまずきを防ぎます。見えにくい問題ほど、先回りして確かめておく価値があります。知っているだけで、対処のしやすさが変わってきます。

個人保証をどう扱うか──後継者に重くのしかかる課題

最初の落とし穴は、経営者個人保証の扱いです。会社の借入に経営者が個人保証をしている場合、それを誰がどう引き継ぐかが大きな課題になります。重い保証が、後継者をためらわせる原因にもなります。

近年は「経営者保証に関するガイドライン」に基づき、一定の条件のもとで個人保証を求めない取り扱いが広がっています9。後継者の負担を軽くするためにも、このガイドラインの活用を金融機関と相談する価値があります。

保証の問題を放置したまま承継を進めると、後継者が二の足を踏むことになりかねません。引き継ぎの前に、保証の見直しを検討する。これが、円滑な承継への大切な一歩になります。

株式の分散と集約──議決権が散らばる前の対策

2つ目の落とし穴は、株式の分散です。相続を重ねるうちに、自社株が親族の間で散らばってしまうケースがあります。株式が分散すると、後継者が経営の意思決定をしにくくなります。

会社の重要な決定には、一定の議決権が必要です。株式が複数の親族に分かれていると、いざというとき意見がまとまらず、経営が停滞する恐れも出てきます。承継の前に、株式を後継者へ集約しておくことが望まれます。

『社長に寄りそう山根チャンネル』も、会社承継で何を引き継ぐべきかという論点を提起しています10。経営権の土台となる株式の集約は、早めに手を打つほど選択肢が広がります。専門家と相談しながら整えていきましょう。

「まだ早い」が招く着手の遅れ

3つ目の落とし穴は、着手の遅れです。「まだ自分は元気だから」「もう少し先でいい」。そう考えているうちに、準備の時間が失われていきます。これが、最も多いつまずきの一つです。

事業承継には、想像以上に時間がかかります。後継者の育成に数年、M&Aの相手探しにも相応の期間が必要です。元気なうちに動き出すからこそ、複数の選択肢を比べて選べます。

『事業承継ラボ』は、廃業を含む事業承継やM&Aの用語を分かりやすく整理しています11。難しく感じても、まず言葉を知ることから始められます。着手は、早すぎることはありません。今日が、いちばん早いタイミングです。

対策でつまずく3つの落とし穴と回避策

落とし穴 1

個人保証の引き継ぎ

重い保証が後継者をためらわせる。回避:経営者保証ガイドラインの活用を金融機関と相談。

落とし穴 2

株式の分散

議決権が散らばり意思決定が滞る。回避:承継の前に株式を後継者へ集約する。

落とし穴 3

着手の遅れ

「まだ早い」で準備の時間を失う。回避:元気なうちに動き、選択肢を広く保つ。

後継者不在対策の始め方|現状把握と公的な相談先

後継者不在の対策は、一人で抱え込まず、早めに相談することが何よりの近道です。まず自社の現状を整理し、公的な支援窓口や専門家の力を借りる。今日から踏み出せる最初の一歩を見ていきましょう。経営者の決断が、会社の未来を左右します。

なぜ早めの相談が近道なのでしょうか。理由は、対策には時間がかかり、一人で抱え込むと視野が狭まるからです。第三者の知見を借りると、自社だけでは気づけない選択肢が見えてきます。難しく構えず、まずは現状を書き出すところから動き出しましょう。

現状把握──事業の価値・財務・引き継ぎ時期を書き出す

最初の一歩は、自社の現状を書き出すことです。何を引き継ぐのか、財務はどうなっているか、いつまでに承継したいのか。頭の中にあるものを紙に出すと、課題が見えてきます。

具体的には、事業の強み、主要な取引先、借入や個人保証の状況、後継者候補の有無などを整理します。完璧でなくて構いません。まずはざっくりと、自社の輪郭を描いてみることが大切です。

書き出してみると、「思ったより準備が進んでいない」と気づくこともあります。その気づきこそが、行動の出発点になります。現状把握は、対策という長い旅の最初の地図づくりです。

後継者不在対策 現状把握セルフチェック

※ チェック項目はクリックで選択できます(状態はページ再読込でリセットされます)。

事業承継・引継ぎ支援センターなど公的窓口の活用

現状を整理したら、次は相談です。各都道府県には「事業承継・引継ぎ支援センター」という公的な相談窓口が設置されています12。中小企業の事業承継を支援する国の機関で、無料で相談できます。

公的窓口の強みは、中立的な立場でアドバイスをもらえる点です。M&A、親族承継、従業員承継など、自社に合う道を一緒に考えてくれます。一人で悩むより、専門家の知見を借りるほうが、確かな一歩を踏み出せます。

私たちコントリ編集部も、経営者の方への取材を重ねてきました。早めに相談に動いた経営者の方ほど、納得のいく形で承継を進めておられます。相談は、弱さではなく、未来への備えです。

後継者不在対策の始め方の道筋

現状を書き出す

事業価値・財務・承継時期を整理

公的窓口に相談

事業承継・引継ぎ支援センターへ

専門家と方針を決める

税理士・金融機関・M&A会社と検討

具体策の準備に入る

選んだ道の準備を計画的に進める

専門家へ相談するタイミングと準備

公的窓口に加えて、顧問の税理士や金融機関、M&Aの専門会社も心強い相談先です。相談のタイミングは、早ければ早いほど選択肢が広がります。「まだ何も決まっていない」段階でも、相談する価値は十分にあります。

相談前に、先ほどの現状メモを用意しておくと、話がスムーズに進みます。何に悩んでいるかを言葉にできていれば、専門家も的確な助言をしやすくなります。

後継者不在の対策は、長い道のりです。けれど、信頼できる相手と組めば、一歩ずつ確実に進められます。会社の未来を考えることは、関わるすべての人の暮らしを守ること。今日、その第一歩を踏み出していただけたらと思います。経営者の想いを言葉にするお手伝いをしているコントリの経営者インタビューでも、承継という大きな決断に向き合う経営者の方の歩みを、たびたび伺ってきました。ぜひサービス案内コラム一覧もご覧いただけたらと思います。

まとめ|後継者不在の対策は「5つの選択肢」と「早めの相談」で道が開ける

後継者不在は、経営者の高齢化が進む日本の中小企業にとって、避けて通れない課題です。けれど、対策は5つあります。親族内承継、従業員承継、M&Aによる第三者承継、外部招聘、そして円満な廃業。廃業だけが残された道ではありません。

放置すれば、黒字でも廃業に追い込まれ、個人保証や雇用にも影響が及びます。だからこそ、後継者候補の有無を見極め、自社に合う道から検討する。個人保証や株式の分散といった落とし穴にも、早めに手を打つことが大切です。

何より効くのは、早めの相談です。まず自社の現状を書き出し、事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的窓口や専門家に相談する。一人で抱え込まないことが、納得のいく承継への近道になります。会社の未来を守る一歩を、今日から踏み出していきましょう。


  1. 経済産業省「中小企業・小規模事業者の事業承継に関する試算(2017年)」(70歳超の経営者約245万人・うち約127万人が後継者未定) https://www.meti.go.jp/ 

  2. 建設業支援TV〜お金のミカタ〜「【”大廃業時代”到来】事業承継はなぜ難しいのか」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=LIMVmZ4kAVI 

  3. THE GOLD ONLINE「事業承継を何もせずに社長が急逝した会社の末路【司法書士が解説】」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=7THnzTNRRds 

  4. ANNnewsCH「中小企業の代替わり策 後継者に個人保証を求めず」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=qsBfNBR0FXA 

  5. M&A110番【M&A総合法律事務所チャンネル】「後継者不足の中小企業における廃業以外の選択肢とは?経営者が取り得る対策」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=8n72-Zc8gdI 

  6. キャッシュリッチ経営チャンネル「切実な問題!後継者不足を解消する重要なポイント」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=sRH8PTCDoS0 

  7. 事業承継ラボ「【基礎】後継者必見!ゼロから始める事業承継の基礎」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=ChK9mD0AtDI 

  8. 社長に寄りそう山根チャンネル「後継者に”お金”がないと会社は潰れる。事業承継のリアルな落とし穴」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=7NLPxqoebmo 

  9. 中小企業庁「経営者保証に関するガイドライン」 https://www.chusho.meti.go.jp/ 

  10. 社長に寄りそう山根チャンネル「会社承継で引き継ぐべきものとは」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=R3fDc4lzoFg 

  11. 事業承継ラボ「廃業|1分で分かる事業承継・M&A用語解説」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=EnhkfcOrH10 

  12. 中小企業庁「事業承継・引継ぎ支援センター」 https://shoukei.smrj.go.jp/ 

飯塚昭博

この記事の著者

飯塚 昭博

Akihiro Iitsuka

コントリ株式会社 代表取締役

青山学院大学卒業後、自動車会社にて年間180億円規模の設備調達を担当。中小企業経営者の想いに触れる中でその価値を伝えることに使命を感じ、2023年独立。経営者インタビューメディア「コントリ」を運営し、100社以上の経営者を取材。SEO・AI活用・発信設計を通じて中小企業の「伝わる発信」を支援している。

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